気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

TOブックス

願わくばこの手に幸福を

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「……分かったんだよ。今やっとわかった。このまま、何にもならない無為な時間を浪費した所で、状況は何も変わらない。普遍は腐敗を生み、そして俺は」

(略)

「きっと諦めるだろう。何時かは知らない、何処かで」

 

救世の旅に同行し、偵察などを行っていた男。

人々の希望を委ねられた天才たちの中に紛れ込んだ、凡人。

彼は才能がないために、ほとんどの仲間たちから厳しく当たられていて……それでも、可能な範囲で出来る事をやっていた。

 

そんな彼の前に、『運び屋』を事情する怪しい存在が現れる。

「一度だけ、人生を塗りつぶし描き直す機会」を与えてくれるという、信じがたい誘いを持って。

断られる事も想定していた、と怪しい存在は言っていますが、それでも彼は誘いに乗った。それは、自分の中に芽生えていた、諦念に気が付いたため。

 

怪しい誘いは真実で、次に気が付いた時彼は幼少期に戻っていた。

成長していた分の記憶と経験を持ったままで。とは言え、元が孤児で替えの効く冒険者の下っ端みたいな状況は変わらず。

以前犯した失敗をしないように立ち回ろうとしていますが、かつて迫害してきた仲間たちを前にすると冷静で居られないようで……自分を制御しきれず、思わぬ行動をとることもしばしば。

 

未来を知っていても、全ての危険を排除できるわけでもなく。自分の行動によって生じた新しい問題にぶつかったり、うっかり失念していて危地に踏み込んだり、見ていてハラハラしますね……

救世の旅一行に想う所がある主人公。命を奪うような凶行に走るわけではありませんが、彼と言う劇物に触れ、変質し違う道を選ぶようになるのなら、これもまた復讐モノと言えるのだろうか。

 

やり直しを選んだ男が、底辺から少しずつ上に行こうと足掻く、泥臭い話です。戦力的にはパッとしないので、定期的に痛い目見てますしね……

覚悟が極まってるので、かなり危ない手でも取れる辺りハラハラし通しで、先が読めない作品。


世知辛異世界転生記

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「――さて、そんなあなたは一体何にお金を使うのかしら?」

 

WEB未読。

タイトルから分かる通り、転生モノです。チートで無双とは程遠い、世知辛い世界ですけれど。

農奴の両親の間に生まれた奴隷階級。さらに両親は、厳しさに負けて早逝というスタート。

何が悪いと言われれば、生まれた場所と世界が悪いという感じで……彼自身に責がない部分で、始まりから重く暗いので万人受けはしなそう。

 

幸せになってほしいなぁ、と見守る心境で読んでましたが、一歩どころか半歩進めるかも怪しい状況が続いて、メンタルに来る。ただ、文章は好みにあって、スラスラ読めましたね。

 

幼少期から日本人として生きた記憶を持っていたため、適度に力を抜きつつ、こき使われ続けた。

時にサボりを見つかり、折檻されたようですが、それでも生き……なんとか成人年齢まで命を繋いだ。

しかし成人になると税負担が重いので、他所の鉱山へ奴隷として売却される事になって。馬車に揺られていたら、その馬車が魔物に襲われる。

 

波乱万丈で、どの場面で死んでてもおかしくないですけれど、辛くも命を拾って都市までたどり着いたけれど、縁も金もない逃亡奴隷を救ってくれる聖人はおらず、すげなく追い払われる羽目に。

ただ、その近くにある主人公と同じような境遇の人の共同体、ラヴァル廃棄街になんとか潜り込んで、そこでようやくこの世界で初めて、優しさに触れることとなります。

前世の知識があるせいで、振る舞いや言葉遣いが農奴にしてはおかしいと危ぶまれたり、『廃棄街』特有の事情を呑み込めなかったり、世知辛い要素に終わりはありませんけどね……。

 

廃棄街の冒険者として、魔物への警戒を仕事として。お金を得て。

これまでより、よっぽど人間らしい生活をして。それでも危険が向こうからやってくるんだから、この世界は鬼だ。

チートはないけれど、妙な働きを見せる勘だったり、追い込まれた時に見せる戦いぶりだったり、謎はありますが。少しでもいい暮らし出来るといいなぁ。


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部 女神の化身Ⅰ

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「いきなりわたくしのせいだと決めつけないでくださいませ!」

 

表紙ははじまりの庭イメージで、扉絵はピカピカ奉納舞だそうで。あぁ、なるほど。これは目を奪われるのも無理はない。

フェルディナンドがアーレンスバッハに向かい、エーレンフェストでは粛清の準備が進む。

そんな状態で迎えた、ローゼマインの貴族院3年生。

 

警戒する事項が多いため、寮での食事時間を分けたり、ギクシャクした感じに。それを打破したのが、フェルディナンドからの伝言なんだから、やっぱり欠くことの出来ない人材なんだよな、という気持ちが強くなりましたね……

あそこで、ローゼマインの気持ちが少し前向きになったのは本当に良かった。

そこで活動的になったらなったで、色々騒動巻き起こすんだから凄い。いやまぁ、共同研究とかは、逃げにくい状況だったのもありますし、加護の多さに寄る制御不能状態もローゼマインのせいだけではありませんけど。

 

全体的には、掌で掬った砂が、さらさらとこぼれ落ちていくような雰囲気ですね。多くのものが喪われていくのが感じられる。

保護者や側近たちに気遣われているローゼマイン視点ですら、それが見て取れるのだからよっぽどですよ。

旧ヴェローニカ派の子ども達から情報を得られた事もあって、

 

プロローグはWEBにもあった、ヒルデブランド視点。描き下ろし短編は、上級司書として貴族院の図書館へ派遣されたオルタンシア視点。

王族も一枚岩ではないというか、大分ギスギスしてると言うのが伺えます。政争の結果、グルトリスハイトを持たぬ王として即位した事で、大変だったのは間違いないでしょう。

オルタンシア視点で「どれだけ王族とその周囲にすれ違いが起こっているのでしょうか」と言う一文がありましたが。

貴女の想像以上にすれ違いがあり、喪失が積み重ねられてきたんですよ、と言ってやりたい。

 

それに比べるとソランジュが語った、知識の番人の在り様には好感が持てますね。誇りを持って仕事していたんだ、と言うのが分かる。立派な人達だったんでしょう。あぁ、本当に惜しくてならない。


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ ふぁんぶっく4

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「うぅ……。このままでは戻れません。どうしましょう」

 
電子版が発売したので、即購入。

イラストギャラリー・口絵等のラフがメインで、SS1本と、鈴華先生の漫画が1編。

あとはいつものQ&Aに加えて、ドラマCD第三弾のアフレコレポートが掲載。

アニメの方見れてなかったので、アニメの設定画も掲載されていたのは結構嬉しかったです。

2階部分までが石造りで、その上に木造建築って言うのがカラーで掲載されていてすごく分かりやすかった。

 

鈴華先生の漫画は「リーゼの見習い選び」ということで、ベンノの相手であった彼女が7歳の頃のエピソード。いやぁ、行動力に溢れて凄いですね。

ベンノの妹と言うとコリンナが浮かびますが、ミルダという人も居たのか。……そういえばリンシャンの製法を他の街に嫁いだ妹に伝えたとか言ってたな……

 

香月先生書き下ろしのSSはユーディット視点で『魔力感知と結婚相手の条件』。

貴族に発現する「魔力感知」という、感覚の話。

広間で勉強していたユーディットは不意に発現し、動転して急に退室。

自分の側仕えや気になって追いかけて来たレオノーレ達、ローゼマインの側近たちでのやりとりが、主がいない事もあってかなり新鮮でした。

他の女性側近たちは、相手が決まっていたり、立場や家の問題もあって未来がある程度想像できている。

 

けれど、ユーディットは派閥の色が薄い家の出身だったり、階級の事もあって、はっきりとした想像がなく、動揺しまくっているのが可愛い。

フィリーネとは違った方向で可愛いというか、ユーディットは割とマスコット的なイメージが強い。騎士見習いなのに……あと、混乱すると「え? え? え?」みたいに、同じ言葉繰り返す癖がありますよね。分かりやすくて、本当可愛い……

 

Q&Aは今回も色々掲載されていて楽しかったです。

結婚できない神官のフェルディナンドが星結びの儀式に出ていた理由とか、下町洗浄の時周囲の面々の反応が無かった理由とか。ローゼマインがシャルロッテを例えるならば、という想像とかが結構印象的でした。

あとは、ローゼマインの社交や魔力の扱いなど、不足がちな教育問題の色々な理由。どれも頷けて、そりゃあすれ違うよな……って感じでした。


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部 貴族院の自称図書委員IX

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「わたくしだって成長しているのです。いつまでも同じではありませんよ」

 

第四部、最終巻。

WEBでもトップクラスに辛い別離のエピソードが描かれます。

表紙にもなったローゼマインの魔法陣を描いた祝福。

彼女の成長が感じられて、嬉しい部分もありましたが、貴族らしさが増した彼女の姿に寂しさも感じます。

聖典関連の部分で「今の時点で敵意がない者を処分するのは悪手です。救済の道を示して、精いっぱい働いてもらうのが一番だと思います」とか言えるあたり、彼女も貴族的というか。相変わらず人を上手く動かすなぁ、と感心してしまった。

 

プロローグはフロレンツィア視点。フェルディナンドの事を心配してくれているのが良かったですけど……

後半でシャルロッテからオズヴァルドの行状について報告を受けていたのかぁ。

それで最終的に息子があぁ、なのかと思うとちょっと。シャルロッテが、上位領地とのお茶会を経て成長した姿が描かれているのと相まって、温度差がすごい。

貴族の常識に染まっているから、神殿業務は後回しでも……となっているのも、ローゼマインとの距離を測りかねているなぁ、という感じ。

 

書き下ろしの、「ハルトムートの努力とご褒美」の章も良かったですねー。

ローゼマインが絡まない好みを聴かれて、周囲が言葉に詰まるあたりさすがハルトムート。

まぁ、ちゃんと神具の作り方という褒美を思いつく辺りローゼマインも中々。

側近たちにも波及してるのは、WEB版読んでると分かる部分ではありますが、始まりの場面を見られたのが楽しい。

その後の「筆頭文官として頼ってほしい」という、ハルトムートの真面目な部分も見られて満足。

後半の別離から始まる冬の生活では、コルネリウス視点の「忙しい冬の始まり」、マティアス視点の「選択の時」はWEB版から好きだったので、選択の時に挿絵あったのは嬉しかったですねー。
書き下ろしのリヒャルダ視点での、ユストクスとのやり取りも、立場が違っても親子であるというのが見えてよかったです。



本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集1

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「わたしも先日ジルヴェスター様から聞いたところです。神々の寵愛がないと嘆いていましたが、貴女はローゼマインの寵愛を受けていますよ」

 

香月先生は、なろうで「本好き」本編と、設定集、SS置き場、本編後日談となるハンネローレスピンオフと書かれています。

本編でも閑話があったりしますが、書籍化に際して収録できていなかったSS置き場の作品などを収録。さらに、特典SSなども収録してくれています。

好きな作品の書籍化で、追いかけてはいますが、巻数が多くなるのが分かっていたので電子で購入してるんですよねぇ。

時間経ってから、こうして再録してくれるのが最近は増えてきていて、本当にありがたいです。

 

平民時代~ヴィルフリートとの婚約が決まるまでの短編が混ざっているので、椎名先生はイラスト大変だったみたいですけど。

口絵の14人も凄かったですし、かなり1冊の中で時間が経過しているので、子どもたちの成長が見られるのが、良かったですねー。

しかも、本編は基本的にローゼマイン視点なので、彼女の目に移ることの無い部分が描写されたのも嬉しい限りです。

 

一番印象に残っているのは、オズヴァルトですねぇ。

ランプレヒト視点のSSでは、ヴィルフリートの側に置く人材を吟味する、筆頭側仕えらしい姿がありましたが……後半の、シャルロッテ視点での暗躍はなぁ。

主人にとって、良いことないでしょう。

 

とは言え、ヴィルフリートにも問題がないわけではないんですよねぇ。

「弟妹との時間」で、「ローゼマインに勝て」というのを「あまりにも無茶な要求」と側近に訴え、勉強時間減らしてますしね。

それを受け入れてしまう辺り、側近たちも甘い。エルヴィーラの「本来ならば、感謝して協力を仰ぐべき」と言う言葉を、彼らの耳に叩き込みたい……

貴族は、公的な場でそんなストレートな物言いしないから、伝わらないでしょうけど。

 

コルネリウスがハルトムートに嵌められて、昼食を一緒に取ることになっていたり、オズヴァルトの暗躍しかり。貴族社会の、交渉のやりとりが怖いなぁ。

よくマインは、領主候補生としての外面を取り繕えるものだ、と改めて感じました。



本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部 貴族院のお称図書委員VII

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「ちょっと待ってください。このように二人だけでお話できる機会などもうなさそうなので、わたくし、神官長を脅迫しておきます」

 

第四部、終盤。次のIX巻がクライマックスとなり、第五部へ移るわけで。

WEB版を既読済みなので、展開を知っていてなお辛かった。

政変で中立で、ローゼマインの影響で順位を急激に上げたエーレンフェスト。

長らく下位領地であったことが、どうしようもなく痛い。

貴族社会で神殿が忌避されている、というのもありますけどねぇ……ハイスヒッツェを筆頭に他領の後押しが恨めしい。

 

代替わりのタイミングとか色々あって仕方ないことはわかるんですけどね。

エーレンフェストに事情があるように、それぞれの事情を抱えて、要望を通そうと社交をしている。

エピローグがディートリンデ視点でしたが……フェルディナンドを「自分の思い通りに動く男」とか思っていて、本当にもう……

 

プロローグでの、メルヒオールの可愛さが吹き飛ぶ勢い。

ローゼマインを真っ直ぐに慕う様子が、微笑ましくていいですねぇ。本当。

兄弟姉妹でのお茶会でも、ローゼマインの表情が緩んでましたし。そのまま育つといいよ。



本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部 貴族院のお称図書委員VII

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「わたくし、そういうことはしたくありません」

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「存じています。だからこそ、ローデリヒは名を捧げようとしたのでしょうし、他の者も注目しているのです」

 

プロローグはハンネローレ視点。

本好きのお茶会でローゼマインが倒れた事が、彼女から、ひいては他領からどう見えていたのかが詳しく描かれているのは新鮮。

ローゼマインに慣れすぎてて、読者としてはそりゃ倒れるよなーって感じだったんですが。

突然倒れたように見えるわけか。うん。

 

ローゼマインの現代語訳をアウブに確認してもらわなくてはいけない。その為に領主候補生としてレスティラウトも確認したい。

いやそれなら私が読みたいというクラリッサ達の暴走っぷりが癒しですね……

挿絵ついてるのには笑った。

 

ローゼマインは倒れた事から強制帰還し、エーレンフェストで過ごしていますが。

魔獣討伐に関する事での事前打ち合わせが必要という事で、情報共有。

ローゼマインがまだまだ貴族として不足している部分もある、という話もありましたが。

フロレンツィアが、上位との交流を作った功績も見ずに叱るのは教育に良くないと、ジルヴェスター達に釘を刺してくれたのは良かったですねー。

彼女、本好き過ぎて暴走しやすいですけど、優秀ですからね。ちゃんとした報告書を書けば、領主が対抗戦の資料替わりにするくらいに。

 

しかし、不穏さを増していく貴族院の空気が怖いですねぇ。

魔獣討伐に絡んで事情聴取が行われ、中央神殿の不穏さが描かれたりもしてましたが……イマヌエル、顔が怖い。アレにぎらついた眼を向けられたら、そりゃ引くよ……

王を認めぬ勢力の襲撃があったり、中央騎士団長とフェルディナントが気になる会話をしたり。

 

エピローグがエグランティーヌ視点で、襲撃を受けての王族案件について。

アナスタージウスが彼女を大切にするべく、言葉を交わしていましたが。これが後の祠巡りに繋がるのかと思うと憂鬱ですねぇ。

巻末短編はクラリッサ視点とレオノーレ視点での東屋でのエピソード。

貴族の恋人として、温度差がひどくて思わず笑いました。レオノーレが乙女で可愛い。


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部 貴族院のお称図書委員VI

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「わたくしが行きます」

「ローゼマイン様!?」

 

プロローグはシャルロッテ視点。

ローゼマインとヴィルフリートの婚約によって、アウブになる道は途絶え、兄姉の補佐を望まれるようになった。

物足りなさを感じつつも、ローゼマインへの恩返しの為に頑張れる彼女は、本当にすごい。

兄はもうちょっと見習え……って思ってしまいますね。

 

ローゼマインが実行した髪飾りを配る、という作戦についてもシャルロッテの側近から見ると「声をかけてもらいたかった」案件なのかぁ。

領主候補生難しいわー。シャルロッテがちゃんと窘めたり、逆に側近に背を押されたりと良い関係が気付けてるのにはほっとしましたけど。

 

講義が始まり着実に合格し、今年もどんどん話題を作るローゼマインよ……

うん、まぁ彼女はこうやって勝手気ままに動かしてる方が成果上げますよね。自分の好きなものに突撃するための手間を惜しまないから。

フラウレルムがエーレンフェストの妨害をしようと、課題を変更したりしてましたが。過去の問題を引っ張りだしてきたもので、そこを抑えていたエーレンフェストは無事合格。

しかし、研究領地のドレヴァンヒェルにおいても、講義課程の変更が問題になってなかったのは意外。地頭がいいから、現場で覚えられてどうにかなってたという事だろうか。

 

今回収録のエピソードでは、ローデリヒ回りの話が好きですね。

言葉を尽くして、願いを告げる姿。挿絵にもなっていましたが、願いと焦燥とが混じった良い表情だと思うのです。

名を刻む魔石を得るための採集から発展した魔獣退治と、癒しの儀式もローゼマインがいたから被害が抑えられましたしね。

次の騒動に繋がるタネにもなってましたが、裏で暗躍している陣営が居る以上、どうせ別の形で問題は起きたでしょうし。被害を抑えるという意味でファインプレー。

癒しの儀式をしているローゼマインのイラストが口絵と挿絵でそれぞれ雰囲気が違って良かったです。

 

巻末の短編一つもローデリヒ視点でしたしね。

ハルトムートがいい仕事しているとみるべきか。

魔石を得る資金が足りないローデリヒに、旧ヴェローニカ派を利用しろと助言して。

ラウレンツはその状況をもって、逆にローデリヒの扱われ方を見る事で、指針と出来ると利用しかえす算段。それを口にしてる辺り、善良ですよね。

 

もう一つ、ルーフェン視点の旧ベルケシュトック寮の探索。

封鎖された寮から魔獣が来た形跡があるため、調査する事になっていましたが。

フラウレルムは本当にろくな事しないな……誤魔化すにしても方法が荒い。

初手ヴァッシェンは無いでしょう……ヒルシュールが研究以外にも色々考えている事とかが知れたのは良かったですね。

騎士団長がやってくる流れにグンドルフ先生が関与してるのは驚き。

確かに傍から見てるとエーレンフェストに大きな被害出てないように見えますね。

領主候補生の魔力という貴重な資源をこれでもかと使って、領主候補生倒れてるんだけど。

……ローゼマインが倒れるのいつもの事だからなぁ……

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部 貴族院の自称図書委員V

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「ダームエルは、わたくしが成人するまで、恋人も、結婚も、できなければ良いのです!」

 

表紙のローゼマインの衣装が鮮やかでいいですねー。

貴族として流行発信をしないといけない、という事でローゼマイン色々手広くやってますし、絵師さん大変そう。

特にこのシリーズ登場人物も多いですしねー。そして、アウレーリアのヴェールが予想以上に怪しい。いや、なるほどこれは不信感抱かれますわ……

 

イタリアンレストランの会食で神官長のつぶやきに周囲がハラハラしてる挿絵もいい感じでしたねー。

ベンノとオットーが面白い見世物を楽しむように見てるのも納得。

 

書き下ろしのエピローグと巻末の短編が良かったですね。

エピローグはヒルデブラント視点。                                         

親睦会での挨拶を乗り切るために側近も色々と工夫していようで。

ミスが無いよう、テーブルの下に座っていた文官も居たとか。  

王族から見た時のローゼマインの意味不明さも際立っていたというか。

情報源がアナスタージウスだからな……

 

アウレーリアが頑なにヴェールを脱がないわけも発覚。

エルヴィーラが認めるくらいには、エーレンフェストを混乱させたガブリエ―レに似ている、と。

いやぁ、本当にゲオルギーネは嫌がらせに手を抜きませんね……

あとは夫であるランプレヒトも頻繁に出てきてましたが、かなり楽観的なのが気になりましたね。

ヴィルフリートとローゼマインの婚約で、将来的に二つの派閥がまとまるとか……本気で言ってる? 順調に婚約が進んだとしても、ローゼマインの異質さを踏まえないと失敗するぞ、と言ってやりたい。

 

最後の「専属への道」もエーファの家族愛が分かって良かった。

トゥーリも協力して、作り上げた布。使えるものは何でも使う強かさも見れましたし。

名前を表記しない方式はオットー達商人じゃなくて、エーファ達職人側からの提案だったというのにはちょっと驚き。

まぁ、名札つけてると、速攻でそれ選ぶ神殿長いるからなぁ。難しい所ではあります。



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