気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

TOブックス

リワールド・フロンティア

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「友達を見殺しにするなんて、絶対に我慢できないから」

 

終末戦争から千年。エクスプローラーたちは、今日も遺跡に挑んでいた。

基本的にはチームを組んで挑むものの主人公のラグディスハルトは、不遇とされるエンハンサーで。

野良でパーティーに参加しようとしても、「エンハンサーはいらない」と断られ続ける日々。ぼっちエンハンサー、なんて蔑称で呼ばれたりもしているようで。

 

彼は、自分に自信がまったくなくて。それでも、日々パーティーに入ろうと声かけを続けているのは偉い。

そして彼は、初心者として「ルナティック・バベル」に挑もうと島にやってきた少女と出会った。二人は友人となり、ラトとハヌという愛称で呼ぶことを相手に許して。

破格の術力を持つ少女と、誰にも真似できない才能を秘めた少年の、バトルファンタジー。

……になっていくんでしょう。

 

遺跡はダンジョンみたいになっているものがあって、バベルも階層ごとにボスがいたりするようです。

実際、ラトとハヌは二人でそのボスを倒すという破格の戦果を挙げました。

ただ一気に顔が知れ渡りすぎて、「ぼっちエンハンサー」にハヌはもったいないと因縁をつけてくる輩まで現れて。

 

それでラトが引きさがってしまった当たりは、正直ちょっとイラッとしました。どうしてそこで距離を取ってしまうの……。

縁が出来て、ラトの実力を正しく評価してくれる相手から情報を貰って。助ける為に、踏み込んでいけたのは良かった。

もうちょっと自信を持ってもらいたいものですが、さてこの後どうなるやら。

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部 女神の化身Ⅳ

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「ローゼマイン様がどのような選択をするのか、ライゼガングが待ち構えています」

 

表紙が領主一族だけど、視線がバラバラ。

さらには鎖でがんじがらめと、この巻の状況を良く表しているイラストで素敵ですよね。

協力しあって取り組んでいく今までのエーレンフェストの雰囲気が好きだっただけに、団結できない状況になってしまっているのは悲しくもありますが。

 

プロローグがランプレヒト視点。

前倒しになった粛清と、人手が減った中での冬の主討伐で、騎士は中々休暇も取れない程大変だったとか。

そんな中、ローゼマインを呼び戻さないために駆り出される事となった、コルネリウス達は訓練免除を休暇と誤解されて、面倒なことになっているそうで。

 

意識の刷新が出来ていない貴族が多いというか、騎士だからと言う事を抜きにしても、情報収集の精度が甘い。

その後のエルヴィーラとの対話でも明らかでしたけど、ヴィルフリートの側近たちが情報収集の手を抜いているのも示されてましたし。

ここで会話したことで、ランプレヒトの意識は多少変わったようですけれど……

 

エピローグが、同じくヴィルフリートの護衛騎士である、アレクシス視点で。

そっちで明かされた、彼らの主の視野狭窄っぷりは目に余る。ギーベ・キルンベルガの指摘がいちいちごもっともで、ずっと頷いていた。

「よく見ろ、主の行動を。よく聞け、周囲の声を」。側近としての心構えを説かれた、アレクシスも奮起してくれたようですけど。

……オズヴァルドのやっていた事に、ヴィルフリートが無自覚だって言うのが、痛いんだよなぁ。

 

先行きが不安になる中でも、ローゼマインは側近たちと協力したり、メルヒオールを次期神殿長にするための準備をしたり、と彼女なりに出来る事をしていましたが。

ヴィルフリートの方は、ちょっと期待が出来ない。

「メルヒオールと神殿準備」で、姉弟が側近を交えてわいわいやってる場面とかは好きなので、こういうシーン増えて欲しいと願うばかりですが……

WEB読んでると、まだまだこれからが大変だ、というところなんですよね。フェルディナンド様、カムバーック。無理だけど。

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ふぁんぶっく5

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「護衛騎士であるお姉様が守ってくださるのでしたら、わたくし、怖いものなんてございませんね」

 

通販専売の本好きふぁんぶっく。シリーズも電子化はされてましたが、それは発売しばらくたってから……というのがパターンでした。

けど、今回は電子が同時発売! シリーズを電子で追いかけてる身としてはとてもありがたいですね。

第四部IX~第五部III、ジュニア文庫やアニメエンドカードなども収録した口絵ギャラリーからのラフ画、先生の書き下ろし短編やQ&A、ドラマCDレポートなどなど。相変わらず盛りだくさんです。

 

そして、鈴華先生の「リーゼの葛藤」が特に破壊力高くて良かったですねぇ。

ダルア契約の更新をベンノと一緒に旦那様へ報告に言ったリーゼ。そういう関係になったのは良いが、店内では言動に殊更気を付けるように言われて。

そもそも仕事に追われていちゃつけない中で、ミルダが提案した作戦を実行することにしてましたが。

 

いやぁリーゼ可愛いし、ベンノもリーゼ大好きなの伝わって来ます。

リーゼから見えてないけど、カッコつけた後、ちょっとほほ染めてるのいいですよね。

そりゃ、ベンノ彼女のこと忘れられませんよね……ってのが短い中から伝わってきて楽しかった。

 

そして書き下ろし短編はリーゼレータ視点の「色合わせと婚約式」。

彼女の婚約者は、色々と難しいとか。中級貴族の跡取り娘なので、婿を取ることになるけれど、ローゼマインの魔力圧縮を教わって、両親たちとの魔力格差が生じてるとか。

上級にはなれないけど、魔力的には上級に近く、中級の両親の伝手だと中々難しい部分もあるようで。

実際、一度は魔力が釣り合わなくなってご破算になった話もあったみたいです。

 

そして何とか、ヴィルフリートの文官であるトルステンを見つけて、彼自身も中級に落ちる事を受け入れてるとかで、話が進んで。

色合わせの方法とかが明らかになったのは面白かったですね。まずは両親が試して、その後当人たちで~みたいな順番があるのとか。やっぱり設定作り込まれてるなぁ。

 

ちゃんとリーゼレータも側近仲間から情報収集してるのも偉い。リヒャルダの評価は領主や領地に重きを置き、ライゼガング系であるブリュンヒルデからは、旧ヴェローニカ派だから辛口で。この辺りも性格といかスタンスの違いでますよねぇ。

 

リーゼレータからのトルステンの評価は、「文官らしい文官」でハルトムートと同じく、穏やかそうな笑顔を見せながら躊躇なく他者を陥れられる雰囲気を感じた、とか。

実際対面した部分を見ると、思っていたよりは好青年っぽかったですけど。アンゲリカを繋ぎにローゼマインに近づこうとする親族の思惑とか見ると、微妙に信頼しきれない空気を感じる。

WEB最新話まで読んでると、この後どうなったんだろうとか正直凄い気になります。

 

Q&Aも特大情報多くて、いちいちびっくりしてたんですが。

ローゼマインのシュタープ二刀流の真相に一番驚きましたね……。

騎士コースで習う武器と盾を出すやり方は、一つのシュタープを分裂させて実現してるそうで。なるほど、ローゼマインの常識が違うわ……彼女視点だと分からないことですからね。前例はゴロゴロいるけれど、今出来るのは彼女だけって言うのも衝撃的。

フェルディナンドすら出来ないってのは、意外と言えば意外。条件整えればあっさりやってのけそうですけど。

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部 女神の化身Ⅲ

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「ねえ、養父様。首にまとわりつく真綿はハサミで一気に切ってしまった方がスッキリすると思いませんか?」

 

嫁盗りディッター後の貴族院。

プロローグのローゼマインの側近たちのエピソードが良かったですねぇ。

他の目が無い所だからこそ出せる、ブリュンヒルデの感情ですとか。

「主の望みを叶えるのが側近の務め」と言う基準を持つマティアスからすると、どうしてそこまで苦悩するのか、と最初は悩みを抱いていましたが。

 

かつて、その方針で動いた護衛騎士たちは、主を2年眠らせる結果を招いてしまった。

汎用的なものではなく、「ローゼマインという主に仕える心得」をしっかりと共有して、団結できているローゼマインの側近たちは意志も質も高いなぁと感心した。

それを踏まえてみると、巻末の「不信感とゲヴィンネン」におけるヴィルフリートとその側近の距離感にちぐはぐさを感じる、というか。

オズヴァルトは本当にもう……廃嫡云々の時に、遠ざけておくべきだったよ、やっぱり。

 

領地対抗戦における他領との社交。

ダンケルフェルガーはまだ、事情を汲もうとする心意気はありましたが。

圧力をかけてくる形になるんだから貴族怖いというか。ジークリンデ視点の「娘の意見と覚悟」で、利益をもたらすつもりがあったけれど、前提が間違ってたと気づいてくれただけ良いですよね。

その後やってきたアーレンスバッハとか、もっとひどい例もあるしな……

 

久しぶりのフェルディナンドとの対面と、夕食だったり。ほっとする一幕もあるにはあるんですが……

ディートリンデが奉納舞でトラブルを起こし、そこから王族にまで波及して。

全体的にもどかしいというかギクシャクしているというか。柵がどんどん増えていって、沈みがちな展開が続くんですよねぇ。

WEB読んでいて展開を知っている分、生じている行き違いだとかに、思わず天を仰ぎたくなる。長い冬だな……


本好きの下剋上 第五部女神の化身Ⅱ

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「他領の余力に関しては存じませんが、ローゼマイン様の儀式は見る価値がございます。神々に祈りを捧げること、神々に愛されるというのがどういうことなのか、よくわかると思います」

 

第五部は本当に、胃がキリキリするようなエピソードが多いですねぇ。

貴族たちは遠まわしな物言いをするから、(最近は改善してますが)ローゼマインみたいに誤解することもあるし、本質に気付けてない感がある。

まぁエーレンフェストも、まだまだ順位に見合った態度が取れずに、ヴィルフリートとか萎縮するばかりなのもあって、色々とチグハグなんですよね今。

それだけ政変の影響で失われたものが大きいという事もあるんだろうなぁ。

 

プロローグは、アーレンスバッハに行ったフェルディナンド視点。着々と仕事をこなして、文官たちから少しずつ評価されている模様。

いやまぁ中継ぎアウブに成ることが決まっている、ディートリンデが酷すぎるので、結果的に頼られている感じですが。

第三夫人の子で、領主教育を受けてこなかったとはいえ、流石にアレはなぁ……文官たちも、諦めきっている感じがある。大領地のくせに、気概がない。リヒャルダが居れば、ビシバシいっただろうに。ま、ゲオルギーネが暗躍している中では、正直そうした存在が居ても摘み取られてるでしょうけど。

少しでも味方を作らないといけない状況で、ローゼマインからも頭の痛くなるような手紙が飛んでくるんだから、お疲れ様です……

 

まぁ、今回はそのローゼマインも結構振り回されてるんですけどねー。

フェルディナンドから伝えられた、地下書庫についての情報を王族に伝える事を決めたら、第一王子との接点が出来てしまったし。

共同研究の中で有能さを示したことで、ダンケルフェルガーから第一夫人として求められ、嫁取りディッターをする羽目になるし。

 

王族と大領地の傲慢がこれでもか、と描かれている。特に巻末書き下ろし短編「注意すべき存在」はこれまで描かれてこなかった、第一王子ジギスヴァルト視点でしたが……

WEB読んで、結末を知っていても、正直テメェって思いましたね。グルトリスハイトがない王族として育ったせいで、色々と抜けている。

なろうで連載中の続編、「ハンネローレの貴族院五年生」での行動も、まぁそうなるかな、という感じで理解は深まりましたが。

 

あとは、本編ではヨースブレンナーのリュールラディ視点で描かれた「聖女の儀式」。本編ではローゼマイン視点で描かれていましたが……大分見えてる物が違うなぁという感じ。これは確かにWEB版の時、視点変更入るわと納得しかなかった。

色々ストレスが溜まって爆発した「ちょっとした企み」辺りのやり取りは好きですね。


願わくばこの手に幸福を

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「……分かったんだよ。今やっとわかった。このまま、何にもならない無為な時間を浪費した所で、状況は何も変わらない。普遍は腐敗を生み、そして俺は」

(略)

「きっと諦めるだろう。何時かは知らない、何処かで」

 

救世の旅に同行し、偵察などを行っていた男。

人々の希望を委ねられた天才たちの中に紛れ込んだ、凡人。

彼は才能がないために、ほとんどの仲間たちから厳しく当たられていて……それでも、可能な範囲で出来る事をやっていた。

 

そんな彼の前に、『運び屋』を事情する怪しい存在が現れる。

「一度だけ、人生を塗りつぶし描き直す機会」を与えてくれるという、信じがたい誘いを持って。

断られる事も想定していた、と怪しい存在は言っていますが、それでも彼は誘いに乗った。それは、自分の中に芽生えていた、諦念に気が付いたため。

 

怪しい誘いは真実で、次に気が付いた時彼は幼少期に戻っていた。

成長していた分の記憶と経験を持ったままで。とは言え、元が孤児で替えの効く冒険者の下っ端みたいな状況は変わらず。

以前犯した失敗をしないように立ち回ろうとしていますが、かつて迫害してきた仲間たちを前にすると冷静で居られないようで……自分を制御しきれず、思わぬ行動をとることもしばしば。

 

未来を知っていても、全ての危険を排除できるわけでもなく。自分の行動によって生じた新しい問題にぶつかったり、うっかり失念していて危地に踏み込んだり、見ていてハラハラしますね……

救世の旅一行に想う所がある主人公。命を奪うような凶行に走るわけではありませんが、彼と言う劇物に触れ、変質し違う道を選ぶようになるのなら、これもまた復讐モノと言えるのだろうか。

 

やり直しを選んだ男が、底辺から少しずつ上に行こうと足掻く、泥臭い話です。戦力的にはパッとしないので、定期的に痛い目見てますしね……

覚悟が極まってるので、かなり危ない手でも取れる辺りハラハラし通しで、先が読めない作品。


世知辛異世界転生記

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「――さて、そんなあなたは一体何にお金を使うのかしら?」

 

WEB未読。

タイトルから分かる通り、転生モノです。チートで無双とは程遠い、世知辛い世界ですけれど。

農奴の両親の間に生まれた奴隷階級。さらに両親は、厳しさに負けて早逝というスタート。

何が悪いと言われれば、生まれた場所と世界が悪いという感じで……彼自身に責がない部分で、始まりから重く暗いので万人受けはしなそう。

 

幸せになってほしいなぁ、と見守る心境で読んでましたが、一歩どころか半歩進めるかも怪しい状況が続いて、メンタルに来る。ただ、文章は好みにあって、スラスラ読めましたね。

 

幼少期から日本人として生きた記憶を持っていたため、適度に力を抜きつつ、こき使われ続けた。

時にサボりを見つかり、折檻されたようですが、それでも生き……なんとか成人年齢まで命を繋いだ。

しかし成人になると税負担が重いので、他所の鉱山へ奴隷として売却される事になって。馬車に揺られていたら、その馬車が魔物に襲われる。

 

波乱万丈で、どの場面で死んでてもおかしくないですけれど、辛くも命を拾って都市までたどり着いたけれど、縁も金もない逃亡奴隷を救ってくれる聖人はおらず、すげなく追い払われる羽目に。

ただ、その近くにある主人公と同じような境遇の人の共同体、ラヴァル廃棄街になんとか潜り込んで、そこでようやくこの世界で初めて、優しさに触れることとなります。

前世の知識があるせいで、振る舞いや言葉遣いが農奴にしてはおかしいと危ぶまれたり、『廃棄街』特有の事情を呑み込めなかったり、世知辛い要素に終わりはありませんけどね……。

 

廃棄街の冒険者として、魔物への警戒を仕事として。お金を得て。

これまでより、よっぽど人間らしい生活をして。それでも危険が向こうからやってくるんだから、この世界は鬼だ。

チートはないけれど、妙な働きを見せる勘だったり、追い込まれた時に見せる戦いぶりだったり、謎はありますが。少しでもいい暮らし出来るといいなぁ。


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部 女神の化身Ⅰ

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「いきなりわたくしのせいだと決めつけないでくださいませ!」

 

表紙ははじまりの庭イメージで、扉絵はピカピカ奉納舞だそうで。あぁ、なるほど。これは目を奪われるのも無理はない。

フェルディナンドがアーレンスバッハに向かい、エーレンフェストでは粛清の準備が進む。

そんな状態で迎えた、ローゼマインの貴族院3年生。

 

警戒する事項が多いため、寮での食事時間を分けたり、ギクシャクした感じに。それを打破したのが、フェルディナンドからの伝言なんだから、やっぱり欠くことの出来ない人材なんだよな、という気持ちが強くなりましたね……

あそこで、ローゼマインの気持ちが少し前向きになったのは本当に良かった。

そこで活動的になったらなったで、色々騒動巻き起こすんだから凄い。いやまぁ、共同研究とかは、逃げにくい状況だったのもありますし、加護の多さに寄る制御不能状態もローゼマインのせいだけではありませんけど。

 

全体的には、掌で掬った砂が、さらさらとこぼれ落ちていくような雰囲気ですね。多くのものが喪われていくのが感じられる。

保護者や側近たちに気遣われているローゼマイン視点ですら、それが見て取れるのだからよっぽどですよ。

旧ヴェローニカ派の子ども達から情報を得られた事もあって、

 

プロローグはWEBにもあった、ヒルデブランド視点。描き下ろし短編は、上級司書として貴族院の図書館へ派遣されたオルタンシア視点。

王族も一枚岩ではないというか、大分ギスギスしてると言うのが伺えます。政争の結果、グルトリスハイトを持たぬ王として即位した事で、大変だったのは間違いないでしょう。

オルタンシア視点で「どれだけ王族とその周囲にすれ違いが起こっているのでしょうか」と言う一文がありましたが。

貴女の想像以上にすれ違いがあり、喪失が積み重ねられてきたんですよ、と言ってやりたい。

 

それに比べるとソランジュが語った、知識の番人の在り様には好感が持てますね。誇りを持って仕事していたんだ、と言うのが分かる。立派な人達だったんでしょう。あぁ、本当に惜しくてならない。


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ ふぁんぶっく4

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「うぅ……。このままでは戻れません。どうしましょう」

 
電子版が発売したので、即購入。

イラストギャラリー・口絵等のラフがメインで、SS1本と、鈴華先生の漫画が1編。

あとはいつものQ&Aに加えて、ドラマCD第三弾のアフレコレポートが掲載。

アニメの方見れてなかったので、アニメの設定画も掲載されていたのは結構嬉しかったです。

2階部分までが石造りで、その上に木造建築って言うのがカラーで掲載されていてすごく分かりやすかった。

 

鈴華先生の漫画は「リーゼの見習い選び」ということで、ベンノの相手であった彼女が7歳の頃のエピソード。いやぁ、行動力に溢れて凄いですね。

ベンノの妹と言うとコリンナが浮かびますが、ミルダという人も居たのか。……そういえばリンシャンの製法を他の街に嫁いだ妹に伝えたとか言ってたな……

 

香月先生書き下ろしのSSはユーディット視点で『魔力感知と結婚相手の条件』。

貴族に発現する「魔力感知」という、感覚の話。

広間で勉強していたユーディットは不意に発現し、動転して急に退室。

自分の側仕えや気になって追いかけて来たレオノーレ達、ローゼマインの側近たちでのやりとりが、主がいない事もあってかなり新鮮でした。

他の女性側近たちは、相手が決まっていたり、立場や家の問題もあって未来がある程度想像できている。

 

けれど、ユーディットは派閥の色が薄い家の出身だったり、階級の事もあって、はっきりとした想像がなく、動揺しまくっているのが可愛い。

フィリーネとは違った方向で可愛いというか、ユーディットは割とマスコット的なイメージが強い。騎士見習いなのに……あと、混乱すると「え? え? え?」みたいに、同じ言葉繰り返す癖がありますよね。分かりやすくて、本当可愛い……

 

Q&Aは今回も色々掲載されていて楽しかったです。

結婚できない神官のフェルディナンドが星結びの儀式に出ていた理由とか、下町洗浄の時周囲の面々の反応が無かった理由とか。ローゼマインがシャルロッテを例えるならば、という想像とかが結構印象的でした。

あとは、ローゼマインの社交や魔力の扱いなど、不足がちな教育問題の色々な理由。どれも頷けて、そりゃあすれ違うよな……って感じでした。


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部 貴族院の自称図書委員IX

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「わたくしだって成長しているのです。いつまでも同じではありませんよ」

 

第四部、最終巻。

WEBでもトップクラスに辛い別離のエピソードが描かれます。

表紙にもなったローゼマインの魔法陣を描いた祝福。

彼女の成長が感じられて、嬉しい部分もありましたが、貴族らしさが増した彼女の姿に寂しさも感じます。

聖典関連の部分で「今の時点で敵意がない者を処分するのは悪手です。救済の道を示して、精いっぱい働いてもらうのが一番だと思います」とか言えるあたり、彼女も貴族的というか。相変わらず人を上手く動かすなぁ、と感心してしまった。

 

プロローグはフロレンツィア視点。フェルディナンドの事を心配してくれているのが良かったですけど……

後半でシャルロッテからオズヴァルドの行状について報告を受けていたのかぁ。

それで最終的に息子があぁ、なのかと思うとちょっと。シャルロッテが、上位領地とのお茶会を経て成長した姿が描かれているのと相まって、温度差がすごい。

貴族の常識に染まっているから、神殿業務は後回しでも……となっているのも、ローゼマインとの距離を測りかねているなぁ、という感じ。

 

書き下ろしの、「ハルトムートの努力とご褒美」の章も良かったですねー。

ローゼマインが絡まない好みを聴かれて、周囲が言葉に詰まるあたりさすがハルトムート。

まぁ、ちゃんと神具の作り方という褒美を思いつく辺りローゼマインも中々。

側近たちにも波及してるのは、WEB版読んでると分かる部分ではありますが、始まりの場面を見られたのが楽しい。

その後の「筆頭文官として頼ってほしい」という、ハルトムートの真面目な部分も見られて満足。

後半の別離から始まる冬の生活では、コルネリウス視点の「忙しい冬の始まり」、マティアス視点の「選択の時」はWEB版から好きだったので、選択の時に挿絵あったのは嬉しかったですねー。
書き下ろしのリヒャルダ視点での、ユストクスとのやり取りも、立場が違っても親子であるというのが見えてよかったです。



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