気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

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どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。3

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「魔女にとっては子の庵にやって来るお方は皆 大金持ちの大切なお客様です」

「あはは! そうか皆大切な客なのか」

 

懲りずに薬を注文しハリージュとの付き合いが続くことになったロゼ。

好きでいるのを辞めようとおもっても、出来ず。儘ならぬ心を抱えているみたいです。

そんな彼女の下に、魔女の薬を求めた王女殿下がお忍びで来訪して。

あくまで魔女として接したロゼに対して、王女も「上出来だ」と返してくれる。ロゼとビッラウラが直接対面するのはここだけですけど、大事な良いシーンですよね。

 

ハリージュ相手だと恋心が揺れ動いたり、嘘をつけないことを知られたりしているせいで、対応に苦慮してましたが。

魔女の薬を調合するときに、「話せ」とか「話すな」とか振り回してるところは笑えましたね。

 

その後、とある事件の調査のために訪れた騎士が高圧的な態度を見せて、魔女の立場の弱さを感じましたが。

ハリージュが庇ってくれたシーンは格好良かった。抱きかかえて保護される形になったロゼが「はてながひとつ はてながふたつ」って混乱してるコマが小さいけれど可愛くて好き。

その後対応間違えてハリージュ追い出されてましたけど。自分がいけないならと使用人を寄越すの神経太くて笑う。

 

巻末描きおろし漫画は「文字を食む魔女」。

ハリージュが庵を訪れた時に、自由に過ごす魔女ロゼの話。

読みかけの本を見つけてそれに没頭するロゼもロゼだし、あまりの無反応さに姪っ子に鍛えられたヘアアレンジを試すハリージュもハリージュだよ……。



どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。2

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(ああ 今すごく幸せだ…)

 

定期的にロゼの庵へやって来るようになったハリージュ。

彼との会話の中で、自分が忘れていた母との繋がりや祖母が遺してくれたものなんかにも気付いて、幸せを感じているロゼが可愛いですね。

 

そうやって穏やかなに過ごせる時間ばかりではなく。

騎士であるハリージュは、王女の輿入れが近くバタバタしているし。

生活環境が変わったロゼは商人ティエンにからかわれたり、魔女の歪んだ伝承を信じた子供に泥を投げられたりもしてました。

子どもたちの攻撃に気付いたハリージュが、しっかりとそれを咎めて、大人たちにも魔女の作る一般的な薬について説いてくれたシーンは好きです。

 

ロゼもそれをありがたく思いつつも、魔女と言う異質な存在であることも自覚していて、一線を引こうとするあたり頑固ですが。

期待してしまえば、それが失われたときに絶望するから、あえて距離を取ろうとしている悲しい処世術なんですよねぇ……。

ハリージュもまだ自分の心境にはっきりと気付いてはいないようですけど、それでもロゼが離れようとしたときに、近づく選択をしてくれたのは褒めたい。いいぞ、もっとやれ。

 

巻末書下ろし小説は「騎士と約束の惚れ薬」。惚れ薬の試薬をロゼが飲んだシーンの、ハリージュ視点。彼の内心が読めるのでありがたい。

書下ろし漫画「魔女の庵としゃべる椅子」。幼少期のロゼが椅子にしたティエンから、おとぎ話について聞くシーン、可愛くて好き。

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。1

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「俺なら自分が死んだことを喜ぶ奴など呪ってやるが

 彼女が善き魔女であることを祈るんだな」

 

王都の外れにある森の奥深く。湖に囲まれた小島に、魔女のロゼは住んでいる。

魔女は特殊な素材を用いることで「魔女の秘薬」を作ることができるのだが……秘薬はどうしても高価になってしまうし、特殊な効力をもった薬を欲しがるのは訳ありの身分を隠したい人ばかり。

ある日彼女の下にやってきたのも、ハリージュという王宮勤めのエリート騎士で……過去の出来事から、ロゼもひそかに思いを寄せていた。

 

しかし彼が求めた薬は「惚れ薬」で……。自分の失恋を悟ったロゼは少しでも引き渡しを遅らせようと、情報を小出しにしていくのですが。

それはつまりそれだけハリージュとの接点が増えるということでもあって。

母を早くになくし祖母に育てられ、その祖母も亡くなってからは古い付き合いの商人ティエンくらいしか深い付き合いの人いなかったんでしょうね。

好きだからこそ感情が制御できないでいるのも相まって、ロゼはハリージュに隠しておきたかったことや、見られたくなかったものを見られてしまうわけですが。

 

秘密を知った時に騎士として他言しないと誓ってくれるハリージュが格好良かったですねぇ。

ロゼが彼の名前を知り、惚れることになった一因にしたって彼の誇り高さを感じるものでしたし。

一般市民が知らないからこそ「魔女」を恐れているというのも、わからないではないですけど。ロゼの小動物みたいな姿をみていると、何言ってくれてるんだという気持ちにもなる。

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。2

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「今回だけですからね」

 

昨年の発売後に読んでいたんですが、なんか感想書くの忘れていたっぽいので。

求婚についてはひとまず待ってもらっているものの、泥棒騒ぎがあった家に住み続けるのは心配だ、とハリージュの屋敷に移ることになったロゼ。

 

昼間は庵で活動して、夜はハリージュの屋敷で過ごす、と言うライフスタイルになる模様。ロゼを招くにあたって新人侍女を招くことになっていて、ロゼがその子と間違われて屋敷の掃除をしてるのには笑いました。本人もどこか楽しそうではありましたけどね。

 

ハリージュとロゼの、もどかしい関係は好きですね。

お互いを大事にしているのに、微妙に噛み合ってない感じは初々しいですけど。もう少し言葉を尽くせと言いたくなる場面もあるような。

でもハリージュがロゼを大事にしてるのは伝わってくるのでいい感じですね。

 

ハリージュは、使えていた主が他国に嫁いだ関係で、第二王子の近衛へと移ったようです。

王子の方から「血の分けた兄弟の様に思ってる」と言われるくらいには、親しくしていたようですが。「式には招待しますので」と、そこまで会わせるつもりはないってラインを引いてるのが笑えた。

 

一方のロゼは、湖の善き魔女のファンと言う変わった少女に出会ったりしてました。

テンション上がっていた少女が可愛いですねぇ。名乗ることなく去っていった少女の事情が明らかになった場面には驚かされましたが。

「貴方の判断は聞きました。これは、魔女としての私の判断です」

と啖呵を切ったところは挿絵になっているのも納得の、とても格好良い一幕でありました。

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。

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「魔女だ魔女だとうるさい。魔女に依頼に来たんだ。そんなことは、最初から知っている。俺は、魔女のロゼがいい」

 

法に、国家に縛られぬ存在である魔女ロゼ。

祖母や母からその力を継ぎ、湖の真ん中に浮かぶ小島に居を構えていた。

薬師が調合出来るようなものから、魔女の魔法を注いだ特別なものまで。

そんな彼女の下に「惚れ薬」の依頼を持ち込まれて。

 

それだけならただの依頼ですが……タイトルに在る通り、問題なのは依頼してきた騎士がロゼが「好きな人」と言う辺りで。

せめてもの仕返しで、材料の情報を小出しにしたりしてましたが。それでもちゃんと薬を作って渡す辺り、仕事には真剣ですよね。

魔女の在り方ゆえでしょうけど、不器用な彼女が、もっと救われてほしいと思わずには居られない感じで。

 

「魔女」と言う存在を人々は恐れ、ロゼの祖母が死んだときには街の人々が喜ぶ様子を見せつけられて。

そんな大衆の行いを、「人が死んで安心したとは、胸くそが悪い」と言ってくれた場面はスカッとしましたね。これは惚れるのも仕方ない。

 

依頼者のハリージュが少しずつ彼女を知り、気に掛けるようになっていく様子は微笑ましかったです。

いやまぁ、基本的にはレタスしか食べませんとか言う食生活の偏りですとか、部屋の荒廃っぷりを見ると心配になるのも頷けますけどね。

最初のうちは振り回されていた彼が、次第にロゼに惹かれていくのが丁寧に描かれた素敵な物語でした。

 

Twitterでフォローしている人が書籍化をそれは喜んでいらしゃったので、気になって購入したのですが、良い買い物ができました。大変満足。

電子版を買ったので、ハリージュが使用人に微笑ましく見守られる短編が読めて良かったです。



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ちゃか

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