「おいで。これから一緒に生きていこう。俺も、ひとりなんだ」
主人公のアルスは転生者。
魔法やダンジョンのある異世界で、誰かに命令されて行動したりしない縛られないスローライフを送ることを目標にしている少年で。
ある日、彼は立派な家を数軒買えるほどの値段でエルフの奴隷リリアを購入。
人間嫌いなエルフではあるけれどリリアにとって、マルスだけは特別な存在になっていて。
2人は適度にイチャイチャしつつ、そんな危険がない範囲でダンジョンに入り軽く稼ぐ……みたいな暮らしを送っていた。
ただいつまでもダラダラ過ごすつもりもなくて。
マルスはダンジョン踏破者に与えられる報酬の中にある、特別な魔法を会得できる『禁忌の魔本』の中に、寿命を延ばす魔法が存在するのではないかと目を付けて。
人と違う時間を生きるエルフのリリアを、一人にすることが無いように、マルスはいつかそれを獲得することを目標にしたわけです。
それはそれとしてイチャイチャはするんですけど。長命なエルフのリリア曰く、この世界の睦言はかなりあっさりしていて、何度も出来るマルスはかなり異質なんだとか。だから一回抱いてしまえば堕とせますよとか言ってきたりもして。
……実際、2人が愛し合ってる姿を見て、自身の欲望を刺激されまくったハズキという少女が現れたりもするわけですし、あながち間違ってはなかったか。
マルス、ダンジョン踏破者報酬である『禁忌の魔本』を目的にするだけあって、既に一つダンジョン踏破した経験があるって言うのは……あんま驚きませんでしたね。
最初に超高額なリリアを「金額はどうでもよかった」と購入に踏み切ってますし。
その功績を宣伝してこなかったので、横取りしてなり替わろうとする馬鹿が現れたりもしたわけですけど……その暴走した馬鹿ゼリウスがいたから、ハズキがマルスと出会えたので……まぁ、マルスに就くことにした人たちからしたらまぁハッピーなのでは。
ゼリウス君は常識とか色々破壊されてしまってそうですけど。まぁ、命あるだけマシでしょ。