気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

アラサーがVTuberになった話。5

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「ははっ、やっぱ俺はお前らが――あんだーらいぶが世界一好きだぜ」

「もちろん僕も」

「私もですよ」

 

妹の雫ちゃんの友人、十六夜真嬢の家族不仲騒動。

畳……じゃなくて柊先輩の行動と、その影響力も上手く作用していい感じにまとまったみたいですが。

燃えそうな話題に燃料投下したい人々は、いつもの祭り会場として神坂怜を延焼させたりしてたりしたそうで。なーぜか登録者数が減っていく始末。

 

所属企業もさすがに問題視して、偽情報の流布に対して対策をとっていくよ、って声明が出されたりもして、同情票で逆に人数が増えたり、相変わらず変な動き方してるな彼のチャンネルは。

声という自分の強みを生かす一環としてASMR配信なんかにも挑戦してましたが……。なんか間違った方向に学習して、氷カットしたりとかし始めてるの、迷走……というほどでもないけど、やっぱりなんかズレてますよねぇ。

狙ってないところで質の良い台詞提供してて、訓練された視聴者には刺さってたみたいですけどね。

 

今回も書下ろしのエピソードが充実。

初回は負傷により万全な状態で提供できなかった、柊の3Dお披露目配信。

その直前に、休業中だった他箱のVTuberが、V名義のアカウントで休業中に遊んでいたという話を、リーク系配信者などに取りざたされて。そこから同じように「配信外で遊んでいた」という悪印象を植え付けようと、あんだーらいぶの他のメンバーのプレイ履歴まで発掘してきたりして。よくもまぁ人の粗探しにそこまで熱意注げるもんだ、と呆れるばかりですが。

火種を提供することになるから、と参加自粛を表明しようか、なんて話も出てきてしまって。神坂怜が、放ってはおけぬと動いたのは熱かった。

 

これまでだったら彼が別のネタで炎上して、話題逸らしを図ろうとするムーブしたりしてましたが。今回それを察した人々に釘を刺されて。

その上で彼が見出した解決方法が、これまで縁のあった人々に助けてもらうって形で実現していたのは良かったですね。

……新キャラ、犬神狂衣という例の蠱毒箱からデビューした狂犬を手懐けてたりしてたり。たまたま葵さんと会った場面を月・太陽コンビに目撃されたり。女性関係も相変わらずだったりして、本当にもう……って感じでしたが。

それでも、楽しそうに活動続けているのがなによりですね。挿絵だと、黒子やってる朝比奈先輩が逆立ち支えるときに目が「><」ってなってる絵が可愛くて好きでした。



アラサーがVTuberになった話。5

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「ははっ、やっぱ俺はお前らが――あんだーらいぶが世界一好きだぜ」

「もちろん僕も」

「私もですよ」

 

妹の雫ちゃんの友人、十六夜真嬢の家族不仲騒動。

畳……じゃなくて柊先輩の行動と、その影響力も上手く作用していい感じにまとまったみたいですが。

燃えそうな話題に燃料投下したい人々は、いつもの祭り会場として神坂怜を延焼させたりしてたりしたそうで。なーぜか登録者数が減っていく始末。

 

所属企業もさすがに問題視して、偽情報の流布に対して対策をとっていくよ、って声明が出されたりもして、同情票で逆に人数が増えたり、相変わらず変な動き方してるな彼のチャンネルは。

声という自分の強みを生かす一環としてASMR配信なんかにも挑戦してましたが……。なんか間違った方向に学習して、氷カットしたりとかし始めてるの、迷走……というほどでもないけど、やっぱりなんかズレてますよねぇ。

狙ってないところで質の良い台詞提供してて、訓練された視聴者には刺さってたみたいですけどね。

 

今回も書下ろしのエピソードが充実。

初回は負傷により万全な状態で提供できなかった、柊の3Dお披露目配信。

その直前に、休業中だった他箱のVTuberが、V名義のアカウントで休業中に遊んでいたという話を、リーク系配信者などに取りざたされて。そこから同じように「配信外で遊んでいた」という悪印象を植え付けようと、あんだーらいぶの他のメンバーのプレイ履歴まで発掘してきたりして。よくもまぁ人の粗探しにそこまで熱意注げるもんだ、と呆れるばかりですが。

火種を提供することになるから、と参加自粛を表明しようか、なんて話も出てきてしまって。神坂怜が、放ってはおけぬと動いたのは熱かった。

 

これまでだったら彼が別のネタで炎上して、話題逸らしを図ろうとするムーブしたりしてましたが。今回それを察した人々に釘を刺されて。

その上で彼が見出した解決方法が、これまで縁のあった人々に助けてもらうって形で実現していたのは良かったですね。

……新キャラ、犬神狂衣という例の蠱毒箱からデビューした狂犬を手懐けてたりしてたり。たまたま葵さんと会った場面を月・太陽コンビに目撃されたり。女性関係も相変わらずだったりして、本当にもう……って感じでしたが。

それでも、楽しそうに活動続けているのがなによりですね。挿絵だと、黒子やってる朝比奈先輩が逆立ち支えるときに目が「><」ってなってる絵が可愛くて好きでした。



アラサーがVTuberになった話。5

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「ははっ、やっぱ俺はお前らが――あんだーらいぶが世界一好きだぜ」

「もちろん僕も」

「私もですよ」

 

妹の雫ちゃんの友人、十六夜真嬢の家族不仲騒動。

畳……じゃなくて柊先輩の行動と、その影響力も上手く作用していい感じにまとまったみたいですが。

燃えそうな話題に燃料投下したい人々は、いつもの祭り会場として神坂怜を延焼させたりしてたりしたそうで。なーぜか登録者数が減っていく始末。

 

所属企業もさすがに問題視して、偽情報の流布に対して対策をとっていくよ、って声明が出されたりもして、同情票で逆に人数が増えたり、相変わらず変な動き方してるな彼のチャンネルは。

声という自分の強みを生かす一環としてASMR配信なんかにも挑戦してましたが……。なんか間違った方向に学習して、氷カットしたりとかし始めてるの、迷走……というほどでもないけど、やっぱりなんかズレてますよねぇ。

狙ってないところで質の良い台詞提供してて、訓練された視聴者には刺さってたみたいですけどね。

 

今回も書下ろしのエピソードが充実。

初回は負傷により万全な状態で提供できなかった、柊の3Dお披露目配信。

その直前に、休業中だった他箱のVTuberが、V名義のアカウントで休業中に遊んでいたという話を、リーク系配信者などに取りざたされて。そこから同じように「配信外で遊んでいた」という悪印象を植え付けようと、あんだーらいぶの他のメンバーのプレイ履歴まで発掘してきたりして。よくもまぁ人の粗探しにそこまで熱意注げるもんだ、と呆れるばかりですが。

火種を提供することになるから、と参加自粛を表明しようか、なんて話も出てきてしまって。神坂怜が、放ってはおけぬと動いたのは熱かった。

 

これまでだったら彼が別のネタで炎上して、話題逸らしを図ろうとするムーブしたりしてましたが。今回それを察した人々に釘を刺されて。

その上で彼が見出した解決方法が、これまで縁のあった人々に助けてもらうって形で実現していたのは良かったですね。

……新キャラ、犬神狂衣という例の蠱毒箱からデビューした狂犬を手懐けてたりしてたり。たまたま葵さんと会った場面を月・太陽コンビに目撃されたり。女性関係も相変わらずだったりして、本当にもう……って感じでしたが。

それでも、楽しそうに活動続けているのがなによりですね。挿絵だと、黒子やってる朝比奈先輩が逆立ち支えるときに目が「><」ってなってる絵が可愛くて好きでした。



安達としまむら2

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「んー なんでわたしなんだろうね」

(なんでって 『わたしはしまむら』だから だ

 でもこんなの答えたら まるっきりあからさまに

 しまむらが大好きですということになってしまう――)

 

612話を収録。

6話「未満フレンズ」は安達目線で、まだしまむらを友達とも思っていなかった時期の、微妙な距離感の2人が描かれていてこれはこれで微笑ましい。

そこから唐突に「腹筋できる」とメールが送られてきて、電話しながら「できた」というような距離感になっているの不思議だなぁ……。

 

しまむらが母と一緒に出掛ける、という話題を出したところ安達はなんとも言えないような反応をして。出かけたりしないのかとしまむらに問われて「知らない」とか言ってましたからね。

そんなトークをした後、しまむらが母と向かったジムで、なんの因果か安達の母と出くわして。言葉を濁しつつ安達母と交流……というかちょっとサウナ耐久とかすることになったりしてたのはなんで?って感じでしたが。

その翌日、安達伝いで不器用な交流の話聞けたのは、うん。すれ違うよりは良いんじゃないかなぁ。……どっちも距離の縮め方に不慣れで、これはこれですれ違ってそうでしたが。

その後のクリスマスに安達がしまむらを遊びに誘う際と、いざ当日遊ぶ段階になっても安達が挙動不審で、「もうすこしがんばりましょう」感はありましたが。アレはアレで可愛かったのでヨシ。

おおかみひめものがたり

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「大人が勝手に機体をかけているだけだからね、未来でお歴々の投資がどうなるかなんて君が責任を持つことではないよ。それよりもたくさん迷って、たくさん遊んで、たくさん学びなさい。今から大層なものじゃないなんて決めつけてはいけない」

だって、とフィリップ錬師は言葉を区切って口を開く。

「君達の人生はこれからだろう?」

 

著者がイラストも兼任しているシリーズ。WEB既読。

主人公のアリスは、銀灰色の毛を持つ獣人の女の子。双子の姉であるスフィと一緒に、故あって旅をしていたところ、体調を崩して寝込んでしまって……その時に、前世の記憶を取り戻した。

前世は男子だったと言いつつ、アリスとして育った記憶もしっかりあるので、何だかんだ少女として普通に生きて行ってるのは偉い。いやまぁ、生来病弱で、一歩間違えたら死んでたみたいですが。

割と早い段階で前世の記憶を取り戻したことを打ち明けて、スフィも受け入れてくれてるのが良いですね。

 

そもそも彼女達がなぜ旅をしているのかと言ったら、庇護者であったおじいちゃんが死んだから。

彼女達がいるゼルギア大陸の西方にあるラウド王国では、アリス達みたいな獣人は差別の対象となっていて。

オマケに彼女達はなぜか森に落ちていたところを、錬金術師のおじいちゃんに保護されて。いろいろな教えを受けたり、彼が代わりの居ない錬金術師だったこともあって村での盾になってくれてたらしいですが。

 

双子を保護した時点で死病に蝕まれていたこともあって、亡くなってしまった。彼は双子の故郷が「大陸東部にあるアルヴェリアという国だろう」という所までは分かっていたようですけど、そこまで送り届ける事すらできなかった。

自分が死ぬ前に荷物を纏めて旅に出ろ、と双子には言っていたようですけど。最後まで一緒にいることを彼女達は選んで。そのせいで遺産狙いの村人に集られて、旅の為の備えもむしられたようですけど。アリスの病弱さも併せてみると、まぁ生きて出られただけでラッキーだったとみるべきかなぁ。

 

旅の途中に立ち寄った街で、同じような獣人の孤児の少女2人と出会って。

最初は警戒しあってましたが、なんだかんだ仲良くなっていき旅路を共にするようになったのは微笑ましくて良かったですね。

スフィは身体能力に秀でている一方、アリスは病弱ながらおじいちゃんからしっかりと錬金術師としての教えを受けていて。ちゃんと位階を貰えるくらい知識を修めていて、そのあたりを知っている人物と出会ってサポートを受けられる街フォーリンゲンまでたどり着けたのは良かったですね。

 

WEBだとフォーリンゲンの錬金術師ギルド到着時に受付でひと揉めしたりしてましたが、書籍版はそのあたりサクッとカットされて、良識的な受付になってましたねぇ。

フィリップ錬師も「もうちょっと獣人に優しい街だったら成人するまで」保護するのも吝かではなかったようですけど。環境が整ったことで旅の資金を稼げるようになったりして。……まぁそこでも騒動に遭遇したりして、平穏は遠くても協力して乗り切っていってるのが良いですね。WEBの更新も結構良いところまで進んでいて、好きなシリーズです。



Dジェネシス01 ダンジョンが出来てから3年

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「ギャンブル扱いなわけ? まぁあまり変わらないか」

「そうね 掛け金は自分の命だけど」

 

1話~7話を収録。

ダンジョンが現れた地球。ダンジョンからもたらされるポーションやスキルなどによって、世界には変革が齎されていた。

とは言え、ダンジョンに入ってモンスターを倒すと「Dカード」というのが得られるんですが。戦闘必須なのもあってそれを持っていない人もまぁまぁいるような状況ではあったようです。

 

主人公の芳村圭吾は、Dカードを持っていないダンジョンに関わりのない一般サラリーマン。研究職だったのに、なぜか営業の起こしたトラブルの謝罪に送り込まれ、契約打ち切りの報告をする羽目になって叱責を受けたりする、うだつの上がらない労働者ではあったようです。

溜息をつきながら帰ろうとした時、彼はダンジョンの発生に遭遇し……ピタゴラスイッチのような連鎖で、ダンジョンの主を討伐して。当人はそのことに自覚があんまりないんですけどね。

ダンジョン関連の仕事してる部署の人が「深深度のダンジョンが発生したと思われるデータが出たが、その直後に消滅を確認した」という摩訶不思議な出来事をどう報告したのかと頭抱える羽目になってたのには……お疲れ様ですというほかない。

 

芳村はダンジョンボスの討伐で、Dカードに表示されるランクでトップに立って。

メイキングという、特殊なスキルを得たのでそれを活かす意味も込めてダンジョンに向かうことを決めて。

ただ、当人の目立ちたくないという意思を汲んで、後輩女子の三好が代理人として立つ提案をしてきて。

元が研究職だったのもあってか、スキルの検証でデータとったり。ダンジョンでスライム相手に実験したりいろいろ試行錯誤してるの、見てる分には楽しそうですね。実際それで色々結果だしてますしね。

極振り拒否して手探りスタート! 特化しないヒーラー、仲間と別れて旅に出る6

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「しかし奴らは我が領民に手を出した! それは絶対に! 絶対に許しはしない!」

 

ダンジョンを攻略しアルッポを去ったルークは、国境を越えて鉱業が盛んな国ザンツへと足を延ばして。

しかし時期が悪く、季節は冬。

これまではアルッポのダンジョンまで足を延ばせば、そこは切り離された環境であるため、冒険者にとって冬場の良い稼ぎ場所になっていたようですけど。

そこが攻略されたことで計画が破綻した若手冒険者なんかも散見されて。ルークにとっても想定外の状況ではありましたが。

 

……冬で往来にも制限が出るし、食材にだって制限が出てくるから、冬支度って言うのは本当に大切なものだそうですが。ルークは本当にそのあたりさっぱりで。

情報収集をした結果、王都に足を延ばすことを決めたわけですが。

そこで以前アルノルンで冒険者登録した時に話したニックと再会。登録を止められそうだった時に、受付のエリンを説得した人と言われてそう言えばいたなぁと思うなどしましたが。

彼の紹介で宿を見つけることが出来たりして、手探りで旅をしまくっているし、婚約破棄された少女の前で「あの騒動の!」的なコトを口走ったり失言もそこそこあるわりには、何だかんだ強かに生き延びてますよねぇ、ルーク。

 

ザンツは国や教会の上層部が腐敗していて。

真っ当な人も当然多くいるんですが……それでも権力者ほど腐敗が進んでいて、暗躍してる輩も居て。

そんな中でルークは多少怪しい人物を目撃したり、巻き込まれた孤児の子を助けたり。婚約破棄された令嬢に回復魔法を教える役を任されたりと、騒動の端っこの問題に関わっていくわけですが。

……最終的には、彼の与り知らぬところですべての問題が解決していたのは、ちょっと笑った。一応ルークが目撃した情報で、真面な司祭が動いてくれていたり、彼が魔法を教えた令嬢が「聖女」と神聖化され、この地に残っていた聖女伝承もあって民心を引き付けたことなんかもあって、ルークのしたことは結果として良い未来を導いてるんですがね……。

 


刹那の風景5 68番目の元勇者と晩夏の宴

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『戦いで片腕を落とされて水辺に旅だった友は、『笑え、笑え、リリア。ライナスが勝利を勝ち取る、喜ばしい日だ』といったわ……。たくさんの人の命が零れ落ちていく光景の中で、私は彼のために笑って見送った』

そして王妃様は、首を横に振り笑って続ける。

『そう、泣かないの。喜ばしいことだから、泣かないのよ』

 

セツナとアルトがリペイドで生活を初めて早一ヶ月。

ラギさんとの距離感も近づいていて、良いですねぇ。アルトがラギさんに、師匠にできる事をしたい、と相談を持ち掛けて。想定外の結果になってしまったけど、悪戯を教え込まれたりしてて、セツナ以外の指導……って言うと大げさですけど。

ちょっと違う考えとかにも触れられているのは、アルトの世界が広がって良いと思います。

アルトは何だかんだ楽しく日々を過ごしているみたいですが。

 

リペイドは建国祭が近づき、あちこちがにぎやかになっていって。

国の上層部は、直近の騒動からの祭りの準備とあってかなりピリピリしている模様。王妃様が心配して休養を進めたりをしていたようですけど、実を結ばず。

ジョルジュ卿が求婚の際に用いた薔薇には時の魔法がかかっていた一件が俎上に上がったりもしていましたが。国に仕える騎士でありつつ、セツナへの義理もありその名を告げようとしなかったのは良い男でしたねぇ。

そのあたりを予想したセツナがサイラスにも伝言を残していて、先日の恩人であることが伝わり、その時の態度から敵国に就くことも無いだろうと決着したのは良かったですが。

 

……セツナの介入で、結果としては本来辿っただろう流れよりも良い形で祭りの前を迎えられているわけですが。

それでも王たちは王妃様との会話を後回しにして。最終的に王妃様は時間を作るために、セツナへ依頼することになるわけです。

依頼自体の難易度は高くない。けれど、依頼された通りの事をしても解決するとは限らない。でも、一度依頼は受けると言った以上、できる事はしたい。

そんな悩みを抱えているセツナにとっても、ラギに相談できたのは大きかったでしょう。

 

最終的には、なんとか良い形で落ち着いていたのでほっとしましたが。割と綱渡りではあったかもなぁ、というべきか。王妃様が無茶な依頼を出した裏には、余裕が出来ればちゃんと理解してくれる人達だからという信頼があったからというべきか。

そうやって事態が解決した後、セツナに礼を言うためにサイラスが頼まれて。ちょっとしたパーティーをすることになって、本当に一件落着って感じで良かったですね。

好きな子のいもうと

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「そうですよ。全部、勘違いさせた方が悪いんです」

(略)

「だから。……先輩が悪いんです」

「……え?」

 

女子高生・雨宮結叶は、幼馴染の少女であり初恋の相手である花房渚に告白し……振られてしまった。

それでもお友達としての付き合いは続いていて……どうしたってギクシャクしていたみたいですけど、振られて一ヶ月が経って少しはマシになってきた。

……まだまだ未練タラタラで、一緒にいると気まずいけれど、それでも好きな思いがそんな直ぐに消えるはずもなくて。

 

そんなある日。渚の妹であり、同じように幼少期からの付き合いがある少女、海望ちゃんが結叶に接触してきて。

「お姉ちゃんへの想いを、忘れさせてあげます」と海望ちゃんは、結叶の前で「渚」のような恰好をして、結叶の事を受け入れて。

2人の関係は、付き合ってるわけでもないけれど、キスをしてしまう、なんとも不思議な状況になっていって。それぞれに傷を抱えていて、その凹みが上手い感じにかみ合ってしまった、というか。割れ鍋に綴じ蓋というほどきれいにハマってないところがまたややこしい感。

 

花房家が闇なんだよな……エリート家系な両親は、期待に応えてくれる渚の方は全肯定するけれど、両親の基準で不出来な海望のことはいないように扱ったり、その割にテストの点数が悪かったら叱責したり、と。

そんな海望にとって、普通に接してくれた結叶の存在は本当に救いだったんだろうなぁと思います。……渚の方も渚の方で、下手に期待に応えられてしまうからこそ抱え込んでしまってる部分があるようで、あっちもこっちも危ういな……。

いやでもそんな危うさを抱えた状態でキスしたり、触れ合ったりしてるの、暗い喜びがあってこれはこれで良い。……いつまでもそのままだと、闇に飲まれそうではありますが。まずは傷をいやすのが大事ですからね。



千早ちゃんの評判に深刻なエラー

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「あんた、不思議なくらいに生存能力だけは高いからね。なんだかんだ生きる術は見つけると思ってたわ」

 

大概のことは一人で解決できるだけのスペックがある少女、千早ちゃん。

しかしそのスペックを殺してしまう位に、彼女は重度のコミュ障で……他人と話す時に、ひきつったような笑いをしてしまうし、上手く意思疎通を図ることが出来なかった。

グループワークの課題を与えられれば、一人で全てまとめ上げてしまったりするし。課題の評価基準である協調性やコミュニケーションという部分が壊滅的で、そのため彼女の就職活動はさっぱり上手くいってなかった。

 

そんなある日、彼女のもとに届いたのが人型の工作機械――「アクタノイド」をリモートコントロールして、『新界』と呼ばれる異世界に踏み込んで、異世界開拓をする事業に従事することに。

……しかし、新天地でリモートコントロールで人命を気にせず資源開拓が出来るとなれば、無茶をする輩というのも当然出てくるわけで。

秘密裏に資源を運び込んで拠点を創り上げたり、近づく輩は問答無用で排除しようとしてきたり。実際、「戦争屋」と呼ばれるような立ち回りをする傭兵じみた働きをする人々もいるようですけど。

 

千早ちゃんは新人でもあるし、あくまで「完全リモート勤務」という部分に惹かれてこの仕事を始めたので、安心安全な運搬や調査任務を主体に動きたいと思っているんですよね。

……ただどうしてか、原生生物と戦闘をすることになって機体を破損する羽目になったり、先述したような秘密拠点を発見してしまって戦闘に発展した末に、その拠点を破壊しまくって地獄のような惨状を生み出したり。

そうやって結果的に戦闘をして、残った機体を回収することで利益を得ていく、なんてことを繰り返していくループになって。新人らしからぬ儲けを得ていますが、その金額分の恨みを買っていることも理解していて、震えまくっている千早ちゃん、可哀想で可愛いね……。

いやまぁ、コミュニケーション能力死んでるせいで、間違った学習をしていってる部分もありますし。千早ちゃん、問題解決能力は高くてなんだかんだ生き残ってしまえるのが、問題を悪化させていってる感じはありますけど。若隠居が目的らしいですけど、彼女の事を誤解している人々からは「ボマー」とか「劇場型の戦争屋」とか呼ばれまくってて、彼女の安寧はとても遠そうです。合掌。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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