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「ああ、そうだ。王へ密かに進言した内容がどこからか漏れて、オルグスに目を付けられてしまっては、この国での出世はない。だから、第二計画を実施する」
異世界ワースルーンにあるアレクサ王国に転生し、神官アルベルトとして生きていた主人公。
前世の記憶があることで神童として扱われ、大図書館での勉学を許されて。相応に努力をしたことで、異世界の常識・知識も習得していった。
更に転生時に「相手の才能の限界値を見極められる」というチート能力も授かっていた彼は、有能な相手を見出して繋がりを作っていたみたいですが。
……この国は王族も神殿の上層部もなかなかに腐っていて。麗しい女性を連れ去ろうとするガラの悪い連中を咎めたら、それが王子に繋がっていたことで不快を買ったアルベルトは地位を追われることに。
国に見切りをつけたアルベルトは、隣国の傭兵団に自身を売り込んで……。
サブタイトル通り、武力的な意味では最強クラスの女傑マリーダに夜の戦いで大勝利して、婿として認められることに。
マリーダ、元々は貴族家ながら進められた縁談が気に食わず相手を半殺しにした過去があるとかなんとか。
そんなじゃじゃ馬娘の手綱を握れる人材って言うのは、それだけで貴重でしょうけど。……それ抜きにしてもマリーダ達の種族・鬼人族はパワー一筋の、戦闘特化型の人材が多くて。
実績を上げたことで当主に返り咲いたマリーダの婿として、内政の采配をアルベルトがとることになってましたが……。
「内政無能」と評される酷さで。村や街を治めてる長が、自分の懐を温めつつもしっかりと治める有能な人材が揃っていたこと。トップが圧倒的な武力を持っているため、逆らう相手がいなかったことでなんとか回っていたようで。
アルベルトが舵取りして、内政のアレコレも整えられるようにしてまいた。アルベルトが人材を引き抜いて育ててをして、形にしてるのは良いですけど。
アルベルトがいるうちはいいけど、時代を経るとまた「内政無能」の血脈が活性化しそうなのが懸念点か。
……いやまぁ、内政無能だろうと鬼人族の圧倒的武力は陰らないでしょうから、元に戻るだけではありそう。