「お願いです、賀谷さん。わたしにちからをください。戦うちからを。無力なのは嫌です。なにもできずに蹂躙されるのは、嫌です」
双葉社から新創刊されたライトノベルレーベル『モンスター文庫』の第一弾。
またしても、というべきか「小説家になろう」の書籍化レーベルですね。
正直イラスト買いです。
また「なろう」の書籍化か…とそろそろ新レーベル創刊とか食傷気味なんですけど。
箇条書きな部分とかもあったりして、なるほどなろう作品っぽいなぁ、とか思ったり。
異世界に学校ごと飛ばされて、その先で生き抜くために色々と手を打っていく話。
ただ、色々とイベントが過密というか、一日にこれだけ状況が圧縮されていると大変だろうなぁ、と思いましたが。
主人公の設定とイラストが微妙な感じというか。
あの面構えと行動力でいじめられていたとか嘘だろう。
まぁ、いじめられていたそうで。
思い詰めて、殺される前に殺してやるってところまで行っていたそうで。
詳しい様子とかはまだ描かれていませんが、相当なことやられていたのだろうか。
で、いじめられていて、周囲の人も助けてはくれなくて。
そんな状態で異世界で手にした力。
自分一人で行くための術を伸ばすか、協力できるものを伸ばすか。
そうやって悩んでいるのがタイトルで描かれている天秤にかけるって部分ですなー。
ただこれ一回決断してしまうと、ルート決定されるようなものだから、「天秤にかけた結果」とかでもタイトルよかったんじゃないのかなぁ、と益体もない子と思ったりしました。
さらっと死んでる人もいるあたりエグいというか現実的というか。悪くはないと思うんですが、好みには合わなかった感じですかね。
横塚 司
双葉社
2014-07-30