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「別に全人類に好かれるために生きているわけじゃないからな」
「わたしはみんなに好かれたい……ってか、嫌われたくない」
「僕はたったひとりでいいけどね。そのひとりが必要としてくれたら、生きていける」

タレント業に復活した麻衣。
彼女と、恋人同士になれたはずなのに……咲太は昨日に戻っていて?
とりあえず一日疑問を感じながらも過ごしてはみたが、また同じ日に戻ってしまって。
ループ展開に入り、自分以外にはその現象を覚えている人がいないようだった。
まぁ、咲太の交友範囲って妹、麻衣先輩、友人二人程度の狭い輪だからなぁ……それでもクラスメイトの様子やニュースなどを見て、繰り返しの自覚があるのは自分だけ、と判断した。
双葉に相談をして「本物のラプラスの悪魔を探すんだね」と現象を起こしている引き金となる人物を探せとアドバイスを受ける。

そして出会ったのが、前回奇妙な出会いをした後輩の古賀朋絵だった。
空気を読みすぎる彼女は、友人の憧れの先輩から告白されそうになり困っていた。
告白を受けても断っても、友人グループからは浮いてしまうだろう。
力の強いグループにいるから、そこからはぐれた後、紛れ込めるとこもない気がすると心配そう。
そこで古賀がとったのは、同じように繰り返しの記憶を持っている咲太「恋人」であるという嘘をつき、周囲との軋轢を少しでも和らげようと、あたりさわりなくいこうという行動だった。
彼女がとりあえずの解決方法を見つけたからか、時間はまた進み始めるように。

咲太も、妹と似たような発言をした古賀のことを放っておけず、その偽恋人の関係に協力することに。
麻衣との関係もあるので、期限付きの契約ではありましたけど。
『空気に喧嘩を売っても仕方ない』と、人付き合いの少ない咲太ではありますけど、気に駆けた相手に対してはやっぱり優しいんですよね。
嘘の関係だと、麻衣のことが好きなのだとわかっていても古賀の気持ちを動かしてしまう程度には。
そんな思いに気が付きながらも、麻衣のことが好きだから、と正直に伝える咲太は一本筋が通っている感じがして好感が持てます。

咲太に爽やかすとかイケメンでムカつくとか言われながらも交友を続けている国見。
毒吐きながらもなんだかんだと咲太の相談に乗ってくれている双葉。
絞っている分咲太の友人たちにはいい奴が多いですね。まぁ、国見の彼女とかは1巻で咲太に対して「あんたと仲良くしていると国見の評判が落ちる」とか「国見がかわいそうだ」とか面と向かっていってくるような輩もいるわけですけどね。
国見はなんだかんだでそんな彼女の事を大事にしているようですけど、双葉の方がいいんじゃないのかぁ、とか思います。
友人の想い人だからどうしようかなーと古賀が対応に困っていた先輩も、ダメな部分見せてましたし。

さて、また最後、気になる引きで終わってましたけど。
過去咲太が出合っていた、気になる相手と同じ名前、と面影を持つ少女。
しかし、彼女は咲太よりも年上だったはずで。どう見ても、咲太が出合ったのは中学生くらいだった。
今度はどんな思春期症候群が起きるのかどうか。気になりますねー。
ヒロインが先輩から始まり後輩になり、今度は中学生になるとか、どんどん幼くなっていってまた咲太の評判が悪くなっていく流れなのではないだろうか、コレ。