「質問か。確かに、それも言葉だ」
「なら、お前は人間だ」
電脳都市、トーキョー・ルルイエ。
ここは人体と電脳を融合させ、いつでもどこでもパソコンを使用できるようにした世界。
人体に対する機械との融合
都市型の設備と合わせて使うことで、常時使用することが可能になり、日常生活の行動も「コマンド」 と呼ばれる選択肢によって、選ぶことができる。
どの国家にも属することのない、電脳都市。
電脳を取り入れる手術を受け入れれば、だれでも市民になることができ、様々な恩恵を受けることができる。
ただし、この年には一つの噂がある。
人が持つ電脳を狙って喰らう化け物が居る、と。
ホラーと呼ばれる存在が公にはなっていないものの存在し、それを退治する掃除屋も存在する。
クトゥルフとパラノイアを混ぜたような世界と言いますか。
埋め込まれた電脳が「幸福ですか?」と聞いてきても俺は驚かないぞ、と思いましたけど。
どっちの色が強いのかといえば、電脳で管理されただけに、パラノイア的な世界だったりするのかなぁ、と思ったり。
まぁ、クトゥルフもパラノイアも、何となくしか知らないので、印象でしかないんですけど。
掃除屋としてホラーと対峙している主人公は、世にも珍しいソロの掃除屋。
危険性やら対策の手間の問題から、通常はチームを作って行動するものだというのに。
そして、ある日、ホラーを倒した現場で、銀髪の少女を拾う。
そこから運命は回りだし、都市の真実を突きつけられることに。
まぁ、はたから見ていると、大体わかるよなぁ、という感じでしたけど。
ソロで活動している主人公には隠し事があるんですが、それも結構早い段階で分かるものですし、最後のシーンまで明らかにしないからといって特に驚きはない。
都市の事情としても、これは裏にこういう側面有りそうだよなぁ、とか思っていたら、実際ありましたし。
ネタもキャラもストーリもそこまで悪くはないと思います。
ただ、見せ方がちょっと微妙で、全体失速させている感じ。
楽しくは読んだので、2巻でるようなら買いますねー。