
だから、ぼくはなにもしない。
だれかのために自分で解決しようとするのではなく。
もちろん自分のために手を貸そうとするのでもなく。
『なにもしない』ということをするのだ。
それはきっと、だれかのためになにかをすることよりも、だれかを庇って自分が罪を背負うことよりも、ずっと難しくて尊いことだ。
人を信じる、ということだから。
主人公が相変わらず要所要所で通報レベルの変態になるのにも慣れてきましたね・・・
というか、あのノリをある程度受け入れられなければ、7巻まで読んでいないか。
横寺はどうしようもなく、間違いなく、変態なんですけど、信念というか自分の哲学があるように思います。
変態だけど。恥を忘れて、傲慢でもあるけれど。
自分の中に湧き出る言葉があって、それを信じられるというのならば。
例えどんなに冷たい目で見られようとも、本人にとってはそれなりに良い生活を送っていることになるんじゃないか、とか。
変態モードの横寺はどうしようもないと思うけれど、こういう真面目に考えて、言葉を使っているシーンが結構好きで、なんだかんだで読み続けているような気もしますね。
前回起こした騒ぎの代償として、奉仕活動に従事する毎日。
マイマイこと副部長が監視をするが、「彼女」は一度も顔を見せなかった。
それに憤る副部長と、受け入れてしまう横寺。
この二人は言葉が鋭くなりがちというか、微妙にすれ違っているようでいて、結構いい友人になれているんじゃないでしょうか。
冒頭のゴミ拾いのシーン然り。
廊下で部活の事について話し合うシーン然り。
ああやって、ふざけを交えながらも「真面目な話」ができる友人っていうのは貴重だと思います。
変態のくせに、友人には恵まれてるんだよなぁ。少数精鋭というか、なんというか。
ポン太? 彼の犠牲は忘れない・・・いや違うか。
毎度ちらっと触れられる彼の行動も地味に楽しみなんですが。
今回はピースなボートで世界一周ボランティア旅行に行った上に自主的に冬期休業を延長しているようで。
彼はいったいどこへ行こうというのだろうか・・・
登場人物たちの多くが、色々なことを、考え過ぎているんじゃないか。
友だちって、なんなのか。
ほんわか様の「どーしてきちんとさせなきゃいけないのー?」が結局今回の要旨でもあったように思います。
全く別の作品になるんですが、「折り合いがつかないことに折り合いがついた」とか、そういう表現がされていたことがあります。
重ならない部分もあるんだと、割り切りもある程度必要なんじゃないか、とか考えたりして。
クリスマスだったり、初もうでだったりといろいろイベントこなしていましたけれど。
ぽんこつさんこと鋼鉄さんは、進退どうなっていくんですかね。
そして、わんにゃん戦争により、とりあえずの着地点に到達した二人はこれからどうするのか。
そろそろ終わりに入っているのかもしれませんが、のんびりと待ちたいと思いますねー。