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「思うようにならないから、人は努力するし、助け合うし、夢を見るんじゃないかなって」


第二新聞部に所属する主人公は、部長から、新企画を任される。
それは、寄せられた悩みにこたえる人生相談コーナー。
理系女子、文系女子、体育会系女子を回答者に招き、主人公が進行役となって、相談を進めていく。
……お悩み相談、っていうかお悩み遭難になりそうな議論が巻き起こっている相談コーナーですけどね。

人生相談って言っても、学校の部活の一コーナーでしかないので、「なに部に入ろうか迷っています」とか「人と仲良くなるにはどうしたら良いでしょうか」とか、そういう悩みが多く寄せられています。
というか、第二新聞部っていう、存続ギリギリの5人、しかもうち三人は幽霊っていう状態の部活で、これだけの相談を集めているっていうのはすごいんじゃないでしょうか。
普通は、そんなすぐに相談とか出てこなくて、月に一件あればいい方さ……みたいな話になりそうですが。
まぁ、そこは学園コメディだから、という事で納得しておきましょうか。

帯見ればわかると思いますけど、悩みに真面目に答えるのではなく、どこかずれた感性を持つ3人が、それぞれ頓珍漢というか、暴投っぽい回答をだし、それについて話し合うっていう内容。

ずれているといっても、理系女子の梨乃は単純に、コミュニケーション慣れしていないっていうのも大きいと思うんですよね。自分の興味ある分野の話で饒舌になったりするぐらいで。
ただ、体育会系代表は、一から十まで根性論みたいな勢いで、たまに大丈夫かって思います。あの人ブレーキとか搭載していないんじゃないだろうか。
ふみは、落ち着いているようでいて、ちょっと妄想激しいというか、考えてみたんですけど~からが長いし、結果ダメだし、どうなんだろう。
しかしこの3人の、あっちこっちバラバラに飛んで行ってる質問を、当たり障りなくまとめているあたり主人公も只者じゃない感じが。いや、嘘はついてないけど、よくまとめたなぁ、という感じが割とツボ。
あと、あまり親しくなかった女子をしれっと名前呼びしているあたり、油断ならないというか。

急に重大な事件が起きたり、重要な相談が寄せられたりするわけではなく、最初から最後までこのノリです。
ただまぁ、たまにはこういうゆるーいノリのラノベを読むのもいいかなぁ、と思います。
個人的には結構気に入りましたよ。