「全部わかっててやりたいんでしょう?」
「だとしたらそんな覚悟をどうして笑えるの それとも」
「覚悟なんてなくて 本当は諦めたい?」
新海誠さんの最新作の漫画家。もどかしい空気がしっかり描かれていていい感じです。
こういう良質のコミカライズを読むと原作を読みたくなりますねぇ。
映像化もされているようで、いつか見てみたいと思うんですが、ちょっと値段的に高めなのでどうしようかなぁ、というところ。
靴職人を目指す高校生が、雨の日に出会った女性と、少しずつ交流していくお話。
読書メーターの感想とかでも書かれていましたけど、足の採寸をするシーンがどこか官能的というか、艶めいているというか、描き方が上手いなぁ、という感じです。
悪意に対しての報いがない決着というのはどこかもどかしいものですけれど。
教育者と警官は誰か一人がニュースに流れると叩かれる職業で、大変だなぁ、と遠巻きに思っていますけど。
夢見る高校生に、現実を叩きつけるのも教師の仕事。しかし、夢を応援するのも、教育者の仕事ではあるんですかね。
成功するかどうかはともかく、芽を潰して回っててもダメなんじゃないかと思いますけど。
目指す者があって、周囲の反対を押し切れるだけの熱量があるんだったら。
最後には応援してあげてもいいと思いますけどね。最初の反対で折れるんだったら、止めたほうが賢明だとは思います。賢い道が幸せなのかは、意見が分かれるでしょうけど。
最後に本人たちがある程度の納得をしているようですし、まぁ、それはそれ、なんでしょうかね。
ただちょっと足を止めていただけ。歩き始められたのだったら、何とかなると信じたいですね。