「一歩でも間違えれば谷底じゃない。これの何処が“必勝”だなんて言えるの」
「一歩でも間違えれば必勝じゃねぇよ。だから、一歩も間違えないしかないだろ?」
東部連合に勝つための最後のピース。
それをゲームで獲得に行ったはずの、空の行方が分からなくなり、あまつさえほとんどの人の記憶から消えていた。
そのことに、白は怯え、恐慌状態のようになる。
が、「負けて兄の記憶を失え」という八百長のゲームを仕掛けられた際、「『 』に敗北はない」という理念を唱え、勝ちに行った場面が、絆が分かっていいですね。
しかし、空は、本気で正気じゃないっていうか。
よくもまぁ、あんなゲームを考え付くもんです。
そしてそれを実行できてしまうあたり本当に一種の怪物の類なんじゃないだろうか。
――なぁ白、人は変われるっていうけど、ホントにそうかな。
空が白に語った翼の話、完成されたものであるという考え、お互いの存在の前提。
作中でも語られてますが、本当にこの兄弟は二人で一人なんだなぁ、という感じがしますね。
やっぱり、良いですね。
そして、肝心の東部連合のゲームですが……
あれはアレで中々にひどい(褒め言葉)。
「――あのさ……寝返るって言おうぜ?」。
個人的にはこのあたりが好きです。
あんなふざけたゲームを国家間用に持ってくる根性は、素晴らしい。
しかし、技術に優れた種族とはいっても、あのゲームって一体どうなっているんですかね。
実際にゲームの中に入るとか、魔法の類に思えるんですけど。
獣人族って序列14位で、身体能力特化みたいな種族のはずなんですがね。
幾ら技術力合っても、あの手のゲーム作れるとか、一体どんな技術とか駆使すればできるんだろうか。
ファンタジー補正と言っても限度があるんじゃないかなぁ。さてはて。