「諸君は帝国の騎士だ。それらを守らなければならない。平和を守る盾であり、平和を脅かすものを討つ剣でなければならない。諸君が騎士としての任務をまっとうできることを祈る」
ライタークロイス新装版の2巻ですねー。
ファンタジア文庫時代は5巻で止まってしまいましたが、順調に行ってほしい所です。
扉絵はファンタジア文庫時代の方がいい場面抜いてた気がしますが。
……それだけに、兼ね合いとかあって変わったんだろうか。
皇女に協力していた、オームスが帰還し、カインを歓待しています。
奥さんがまたいい性格をしていて、オームスさんに対して毒を吐く。
まぁ、本人たち分かり合ってて、楽しそうだしアレはアレでいいんじゃないでしょうか。
カインがちゃんとイングリドのことについて聞いているのは、彼なりに真剣だってことで、まだまだ青いですけど、
自分なりの正義感があるのは好感が持てます。
それにのっとって行動した結果、騎士試験は残念な結果に終わったわけですが。
本人満足しているならいいんじゃないでしょうか。
カインは納得したことについては力が入るけれど、不満があると気が抜けるっていうあたりも、まだまだ幼稚さがあります。
先輩のクローディアに短剣での戦い方。槍が使えなかった場合の対処法について教わりますが、槍に専念したいと、気もそぞろで。
幼さがあるっていうことは今後、成長できる可能性が残ってるってことで、主人公らしいよなぁ、と思いますが。
カインの幼馴染の騎士になったアヴァルサイドのエピソードとか、隣国の要人で暗躍している人々の話とか。
世界が作りこまれていて、決して主人公たちだけで話が進んでいくわけではないっていうのは割と好きです。
描写する人や場面が増える分、勢いが殺されたり、ともすればパッとしない印象にまとまってしまうものですが、割と上手に、それぞれの立場の違いが描かれているんじゃないかと思います。
暗躍しているらしい隣国に、皇女たちが赴くことになってますが。
道中怪しい奴に襲われ、危機的状況になったりと、皇女とその従者がそんなことしてていいのかって感じですが。
出会いからして相当でしたし、今更治らない関係か、これは。
1、2巻同時発売だった割に、3巻との上下巻なんですよね。
……1巻とりあえず出して、どうせだから2、3巻同時発売とかじゃダメだったんだろうか。