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「黒羽様。忠誠心など無用なものなのですよ。意味があるのは行為だけです。たとえ面従腹背であろうとも、立場を裏切らず期待を裏切らず結果で裏切らなければ、結果を出せない忠義者より有用なのです。道具に忠義は必要ありません。兵器に心は不要です」
(略)
「兵器は恐れを懐きません。兵器は不安を懐きません。ただそうなる可能性があるという不安だけで、無垢なる者を殺そうとする人の心葉、果たして心無き兵器に優るものでしょうか」


一校生の二年生たちが、達也に毒されているなぁ、といいますか。
達也の背景の一部でも知っているから。
行動の理由を察して、手助けしたり、大人しく守られる選択をしたりと。
実際に荒事に巻き込まれても、事情を知らずに襲撃を受けたけど……事情説明されてもついてきただろうとか思っているあたり、相当なものですね。

なんか、レオが気になるCADを持っていたんですけど。
ローゼン・マギクラフト社の最新作。とある伝手で受け取ったとか軽く流されてますが……
それ、前回の2年次九校戦の時にあっていた相手からもらった物なんですかね。
幹比古の過去。神童が犯した失敗については、電撃文庫MAGAZINEに短編乗ってましたが。
他の面々の短編も早めに公開されませんかねー。こう、面白いは面白いけど、この辺の引っかかるところがちらほらあって乗り切れな勝ったといいますか。

あらすじにも表紙にも出てきている割に一条の御曹司の活躍がパッとしなかった感じが。
いや活躍、してるんですよ。襲撃犯撃退したり、潜入や、最後の戦闘に協力したり。
ただ、他の十師族の面々に比べて、戦闘力特化しすぎといいますか。
光宣も、虚弱な面もありながら、頭が回る部分を見せてくれたのに、なんだかなぁ。
あと毎回ある真由美さんのサービスシーンの温度差がひどい。
なんだかんだで登場回数はあるのに、どうした事だろうか。いや、真由美さん嫌いじゃないんですけどね。

上下巻だったのに思った以上に進まなかったといいますか。
次回以降に向けての伏線回でしかなかったな、というよな印象。
ギリギリ周を倒せはした感じですが……次回物語が動く……といいなぁ。
まぁ、サブタイトルが大分不穏な色を持っていますが。次回「四葉継承編」。
四葉の分家の方々が、なんか黒幕っぽいのに小物臭いんですが、どう転ぶのやら。

魔法科高校の劣等生 (15) 古都内乱編 (下) (電撃文庫)
佐島勤
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-01-10