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九鬼:大丈夫、誰にだって大事なものはあるさ。それに迷うのは悪いことじゃない。おじさんにだってヒミツの宝物があるしね。
(略)
九鬼:それはきっと――見つかったら、ああ、こんなところに落ちてたんだ、って思わず笑っちゃうぐらい簡単なところにあるもんだよ。

第三話子犬のワルツ、第四話別離の歌の二話収録。
前回の事件から2~3か月がたち、至高天をめぐる争いに新しい動きが。
朱香がPC1をすごい勢いで「やだ!」と言ったのには笑った。
主人公格だから重い設定が付く。自由でいたいからいやだ! って事でしたが。

九鬼が真のPC1ことUGNの最強エージェント、ブレイクエンドと地味に交流していっているのが面白いというかなんというか。
年長PCだから、子どもたちに対して甘いというか大分寛容なんですよね、九鬼。
飄々としているのに、いざという時には頼りになる感じが、しっかりと表現されている。
こういうキャラは個人的に結構好きです。

悪役ロールプレイはFHの醍醐味ですが。
まさか商業リプレイで「UGN京都支部の殲滅作戦」とか言い出そうとは。
晃士郎がプルガートリオにやられた過去の描写とかもあって、どんどん物語が深くなっていく感じになっているのはさすがというほかない。
最初読んだときは、真の正体に気づかずに見事騙されてしまいましたし。
そして情報収集って大事ですね、というか。
優先順位を決めてそれに基づいて行動していたはずなのに、最後ああいう展開になってしまったのが、TRPGの難しさとでも言いましょうか。