「要するに……何が言いたいかって言うと……」
(略)
「ウソをつくことを禁じるとか、一〇〇パーセント解り合わないといけないとか――そんな風に縛りあわなきゃ成立しないような関係は、くそくらえ、ってことよ」
後書きで書かれていましたけど、今回は遊がわりと自業自得な胃痛に悩まされる話だったってことでいいんじゃないでしょうか。
ハルハの母親役である、ミーファこと美遥が、遊の通う高校に転校してきて。
冬風とバチバチやっている場面は、作者さんがすごく楽しんで書いているんだろうなと思いました。
美遥が、クラスの女子に一目置かれる展開になったり。
遊が冬風に追及されたり、励まされたり。
上手くバランスをとって描かれていたんじゃないでしょうか。
ハルハもゲーセンで新しい友達を造ったりと成長しているようですし。
桜が結構いいキャラしてました。
格闘ゲームで遊に負けたことが悔しくて、その時負けたキャラを解析して、いざ再戦だと思ったら実は持ちキャラ違うんだよねと言われて衝撃受けるとか。
三か月無駄にしたとなると叫びたくもなるよね……頑張れ。
ただ、そういった日常の暖かいエピソードだけでは終われないわけで。
今回もメメントのような、異質な存在が起こした事件に踏み込んでいくことに。
異質であることを嫌い、均一化して、嘘のない世界を造ろうとする、心を読むハダリーズ、イクィ。
イコールのEQなんだと思いますけど。
思考を読まれるという事で、結構追い込まれてましたが。
幼馴染の少女が手を貸してくれたことで、見事勝利。
心が読まれるなら、「混乱させて、混乱しているうちに倒す」なんてのは、中々無謀で、そりゃあ実行できるなら見てみたくもなってしまうか。
遊と冬風の信頼関係は中々得難い、貴重なものであると思いますよ。
それだけに、美遥という存在が現れて、動き出した今、どう変化していくのかが気になるところです。
最後新キャラ出てきましたし、また引っ掻き回されそうですね……そしてまた少女か。遊、その内刺されないだろうか。