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「お前は、オムニスの方程式を知ってるか?」
(略)
「世界で一番偉大な先生が、俺に教えてくれた方程式(おしえ)だ」

あらすじで佳境に突入とか書かれてますけど、完結巻じゃないですか。
あちこち気になる因縁が見いだされつつも、駆け足で終わりに向かった感じで。
打ちきりコースに乗ってしまった雰囲気ですなー。
なぁなぁの終わりにするのではなく、とりあえず、このシリーズで描くつもりだった因縁とか設定は全部ぶっこんだ感じですかね。

そのせいで、急に出てきてなんだコイツとか思うところはありますが。
変に謎を残されるよりかは、こうやって「説明しようとした感」がある方が、個人的にはまだ救いがあるような気が。

ネックザールを利用していた蒼の第一相。
緑と黒の第一相も出てきて、ばとっていきました。
京花とエリスが共闘している展開は、これまでのぎこちなさがありながら、うまく合わせている感じがして良かった。
あとは、レイベルトとの因縁がある相手が出てきて、彼がどうして福音機関から離れたのかなんかも一気に明かされて。

エルベルトとアナスタシアの立ち位置や関係なんかある程度は語られていましたね。
フィアを作った理由、彼女をミソラに託した真意。
そして、ミソラに残した「オムニス」の正体。
色々と彼女なりに準備をしていたようで。それがしっかり結実していてめでたしめでたし、ってところで。

もう2~3巻くらいあると十分書き切れたって雰囲気になったと思うんですが。
面白い要素が散っているだけに惜しい巻ではありました。
書き足りないものがあって、新作の構想もあるようですしそっちの方で挽回してくれるといいんですが。