「……好きな人、います」
「それは、どれくらい好き?」
「……ずっと、離れたくないくらいです」
平和な日常を描き第一楽章が終わり、新キャラが登場してシリーズ第二楽章が始まります。
まぁ、今回は学校での日常を描く短編集で、大きく話は動かないんですが。
内容も大きな騒動があるわけではなくて、穏やかな毎日。
間にこういうのはいると、「穏やかだったのはここまででした」みたいな雰囲気がするような……
クルーエルの誕生日を祝うために、準備をする話。
かつて母が見せてくれたものを、同じように贈りたいと努力する。
ネイトは年相応に幼い時もありますけど、必死に頑張っている姿勢は見習いたいものがあります。
生徒たちが盛り上がっている裏側で、エンネ達が青い顔している緑奏も笑えた。
長く付き合いある分、あんな黒歴史があろうとは。
……早々に処分してしまえよ、そんなもの。
青奏で描かれていた料理部とか、白奏で描かれていた護身部とか、物騒な部活ばかりですね。
……どうしてあれらの活動が認可されているんだ名詠学校。
学長はもうちょっと真面目に、活動規定を見直すとか、注意するとかしたほうがいいんじゃなかろうか。
最後は、次につながるエピソード。
カインツに連れられて、美しい声もつ姫に謁見して。
その裏側では、ネイトと正反対の少年、シャオが暗躍しているようですし。
不穏な空気が漂っている感じがしますねー。
シリーズ感想
『黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで』
『黄昏色の詠使いⅡ 奏でる少女の道行きは』
『黄昏色の詠使いⅢ アマデウスの詩、謳え敗者の王』
『黄昏色の詠使いⅣ 踊る世界、イヴの調律』
『黄昏色の詠使いⅤ 全ての歌を夢見る子供たち』