「いくら悩んでも、答えなど出るわけなかったのじゃ。……いや、結論などとっくに出ておったのを、認める勇気がなかっただけなのじゃ。何を思い悩もうと、なんと励まされようと、妾はもう前には進めぬ。妾にはもう『これから』などないし、あってはならぬ。自分がどれだけ許されざる罪を犯し続けてきたか、他ならぬ妾が一番知っておるのじゃもの」
亜鐘学園にも卒業の時期が。
それは、頼りになる先輩たちとの別れを意味していて。
石動たちの代と比べると、2年以下は小粒というか、指揮官としてどうかという感じではあったんですけれど。正隊員で残るのは5人。
依存しては不味いから諸葉は選べない。お調子者の亀吉と、リーダー向きではない春鹿。人徳はあるけれど命令する気質じゃない丈弦に、サツキが学年が下だし調子に乗りやすい。
誰を選ぶのかは悩ましい話ですが、石動の下した決断は、その理由を聞けばなるほど、と思えるものでした。
いやぁ、先々のことを考えているというか、これで学生と考えると本当に傑物だよなぁ。
それだけに、彼の進路には納得というか。六翼会議によって、かけてしまった以上そこは埋めなきゃいけない場所だものなぁ。
頼りになる先輩が近くにいてくれるって言うのは諸葉たちにとっても安心できる要素だと思います。
今回は卒業に際し、先輩方との思い出のエピソードを振り返りつつ、最後にロシア襲撃の顛末が語られるという流れ。
学園長ならいざとなったら自分で逃げられるんじゃね、と思っていたんですが。ここでヂーシンですよ。封印の道具を師匠のところからかっぱらっていたようで。アイツ本当にろくなことしないな……
これまで機動力を生かして諸葉を派遣したりしていた秘術が敵にわたって、相手がゲリラ戦仕掛けてくるのがなぁ。おまけに六翼は、幹部が気軽に出張ってくるから厄介だし。
ロシア支部を襲撃して、それを受けた雷帝の判断がまた悲しい。
彼女の前世もまた、痛ましいものではありましたね。最初は、希望があった。けれど、歪んでしまって、そのまま来てしまった。だからこそ、許されないのだ、と言い放った彼女の姿が悲しい。
……六翼が次に打つ手がえげつなさそうなんですが、これどうするの……?
後書きの次巻予告によれば雷帝絡みの話より先に、不可視がついに行動を起こすってところから入るみたいですけど。……これ確実にあの人だろうからなぁ。
日本支部のトップが果たしてどっち側なのか分からないのが不安なところではありますが、さてどうなるか。