「でもそれが役に立ってるなら俺はこの仕事を続けるよ」
「今更生き方を変えられるほど…器用じゃないしな」
10か月後に滅びが確定した世界。
最後に葉書を書いて送るとしたら、何を書きますか、と。
職場放棄する人が出たり、自殺者が増えたり、社会の形を維持するのもギリギリな状態。
そんな状態で1話目に病院……それも産婦人科を持ってくるんだからなぁ。
ひどいと感じると同時によくできた構成だとも思います。
辛い決断を迫られる人が描かれていると、なるほど滅びが近いのがよくわかる。
どうせ長く生きられないんだから、と中絶を選ぶ人が多いそうで。……それはそれで一つの決断ですよね。
市場が麻痺して物価が高騰している状況では、赤子用のアレコレを揃えるのも中々の難題でしょうし。
でも、そんな中でも必死に生きている人たちはいるんだ、という話。
「自信は無いけど 私はそれをやりたいんだ!」と叫べるものがあるのはこんな状況でも、幸せなんじゃないだろうか。
すぐ近くに滅びがあるとしても、今在るものの貴さ、美しさは変わらない、とそう思える。
しかし今はまだ仕事をする人達がいて、バランスが保たれていますが、これが崩れる時がいずれ来るだろうなぁ、と感じられるのは、怖い。
2巻以降どうするんだろうか……。とりあえず、次も買います。
いざこの状況に自分が置かれたら。……とりあえずは職場の様子を見に行きますかねぇ。
……どうしたって必要な食料品とかならともかく嗜好品の書籍をこの状況で買いに来る人なんていない気がしますが。
オマケに新刊の刊行やら流通やらも止まるだろうから、仕事もなくなりそうな予感。
……そうしたら、一人積読の消化にでも励みますかねぇ。