「死なないことが、生きるってことじゃないよ。死に向かって進んでいくことが生きるってことなんだよ」
(略)
「なにに満足するかだって、人生に意味を見出すかだって、全部全部自分が勝手に決めていくことだっ!」
急転直下というか、一気にイベント進んだ感じがします。
後書きによると最後にあと1冊出るらしいんですが、この巻で終わっていてもおかしくないぐらいのクライマックス具合で、驚きました。
夏休みが明けて、しばしの平穏を満喫していた浩人たち。
けれど「輪月高校が廃校になる」という話が出てきて。判断の理由には当然、輪月症候群も組み込まれていて。
決定事項ではなく、検討段階ではあるとのことですが、生徒にしか見えない幻想というものが広まってしまえば、大人はこういう判断を下すだろうなぁ、というのは確かに分かるもので。
どうにかそれを阻止できないかと、いろいろ動いていましたが、事件は起きてしまって。
横須賀姉はてっきりスタンプの人の協力者だと思っていたんですが。
他人に影響するシンドロームではなかったようで、生徒会長の兄との因縁があるだけ、だったようです。
前回対立していた生徒会長と共闘していく流れは、なんか少年漫画的だなぁ、と思いましたが。
最終的にはどうにか上手い所に着陸させた感じはありますが、危うい場面は割とあって。浩人の仲間が一人でも欠けてたら上手くいかなかっただろうなぁ。
そういう意味ではやり直した彼の積み重ねが無駄にならなかった、という事でちょっと安心しました。
……しかし、4巻でこんな大騒ぎ起きてて、次の巻では何が起こるんだろうか。