「そういうのは僕みたいな小物がやればいいことで、あんたは実力者らしくどっしりかまえていればいいんだよ」
「ああ。これはまさしく『君のやりそうなこと』を模倣したのだ」
(略)
「竜族の流儀にこだわるだけでは、王への道を成就できない。ならば、己を変えるしかないだろう。ふふふふ、君が教えてくれたことだぞ?」
ドラゴン化の進行が止まらない晴臣。
ルルク・ソウンの秘文字を手に入れて、火力こそ伸びましたが。
彼の本領って、そこにはないんですよね。
1巻の時は、竜王を目指すというこのゲームで、裏技や抜け道を探すと言っていたのに、使える札が増えてきたために、力に頼ってしまった。
それゆえに、再戦の為に準備をし、覚悟を決めたガラドに一度は敗れる羽目になったわけですし。
もう戻れないんじゃないか、と思うほどドラゴン化が進んでましたが、アーシャを除いた魔女3人の献身によって、とりあえずは戻ってきてました。
今回は晴臣とアーシャという、元々裏側でそこそこ活動していた経験がある二人が、普段と違うことをしたがために失敗するという、失態を犯していましたね。
アーシャの自己暗示はやっぱりこういう形で反動が来たか、という形で。
戦闘に関しての勘を外したら、野生児で残念ヒロインのアーシャの活躍場所なんてなくなっちゃうじゃないですか……!
覚悟を決めて、彼女も新たな力を手にして、とりあえず挽回はしていましたが。
これ新しい火種抱え込んだのと同義なんだよなぁ。
晴臣のドラゴン化にしても、対処療法でしかないですし。ここまで進行してしまうともうどうにかして「人の記憶を保ったまま竜になる」方法を確立する以外ないんじゃなかろうか。
しかし晴臣が完全にドラゴン化してしまうと、それはそれで人に引き留めるためというヒロインとイチャイチャする大義名分もなくなってしまうわけですが。
……これに関しては晴臣、普通に肉食系だから割と何とかなるか。
総力戦でなんとかガラドを退けることには成功しましたが。
わりと満身創痍なのに、やる気満々の雪風の姫という大ボスが残っているんですよね。コレ詰んでるって言わないだろうか。