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「じゃあ何も起きないって言うの!? 君たちが動き回って!」
ところが花音から買ってきた返事はなぜか詰問だった。それも結構キレた感じの。
「自覚がないようだからこの際ハッキリ言っとくけど! 司波君、君はトラブルに愛されてるの! 君自身にその気が無くても落ち度が無くても、トラブルの方から寄ってくるんだから、この忙しい時に仕事を増やさないで!」


面白いですね、相変わらず。
表紙の雫が好きですが、あまり出てこず残念。
達也・深雪の兄妹ももちろん好きですけどね。
あそこまでいろいろ突き抜けていると楽しくなってきますので。

九校戦と対をなすイベント、論文コンペ。
まぁ、名前からして文科系のイベントですよね。
日頃の研究成果を披露する場所でもあり、九校戦で成績が振るわなかった学校が雪辱戦とみる舞台でもある。
論文やら魔法技術の発表やらでいろいろやるイベントなので、まぁ、九校戦に比べると花が欠けますよね。
代表で選ばれるのは三人だけって話ですし。
ま、作中でも触れられてましたが、論文書くのに下手に人数ばっかり集めても方針まとまらずに、船が山に登りますからこれは当然のことか。

ただまぁ、九校戦の裏で陰謀が動いていたように、ただで済むはずもなく。
あちこちで不穏な火種が見受けられます。
九校戦の出来事で達也を逆恨みした生徒が、コンペ用の機材からデータ盗もうとしたり。
達也の近くで別件でスパイがウロチョロしてたり。
大陸の魔法師が暗躍していたり、と。
論文の発表をするだけのはずなのに、ずいぶん物騒なイベント多発してますよ。

一校の生徒は、結構際立ったキャラが多いよなぁ、と思います。
エリカも武門の人間として、魔法師として、覚悟を決めているようですし。
今回、レオをその覚悟に引き込んで、流派の秘剣の特訓に興じたりしていますけど。
そんな簡単に秘剣を伝授していいのかってツッコミはさておき。

下巻でついに無双ここに極まれり、って感じのアレが出てくるわけですから今から楽しみですねー。

魔法科高校の劣等生〈6〉横浜騒乱編(上) (電撃文庫)
佐島 勤
アスキーメディアワークス
2012-07-10