
「存分に」
「征ってくる」
前の巻が準備で、今回が本番。
ここまで突っ走るとツッコミ入れる気も起きないくらいの無双で、気持ちいいですね。
論文コンペでは、鈴音がメインで、達也の研究テーマでもある加重系統三大難問の一つについてプレゼンします。
のちに明らかになることですが、達也のコンセプトとは違うものではあったようですが、得るものはあったんじゃなかろうか。
そして雪辱を誓って準備をしてきただろう、吉祥寺がこの騒動に追われて、いいところがほとんどなく本筋から離れていくことになったのが残念すぎでもう。
十師族の一員として動く一条の不安を解消するために、彼があそこに残ることは必要でしたけども。
横浜の街を襲った混乱の中で、それぞれが動き出します。
達也は、特務士官として作戦に参加することに。
一方で、七草、十文字、一条の息女・子息たちはそれぞれ、己が責務を果たすために行動を起こす。
自分の立場を逃げる言い訳とせず、真剣に向き合っているから、好感が持てます。
今回の事件を経て、達也の秘密がいくらかいつものメンバーに明らかになってしまいましたね。
独立魔装大隊のメンバーであること。彼が持つ異能の一つ「再成」について。
「分解」についてはまだはっきりとばれてはいませんけど、真由美がそのシーンを見たり、雫たちもそれっぽい場面を目撃したりはしているようで、時間の問題な気がしますね。
無双しているところは楽しみましたけど、不満がないわけでもない。
混戦に突入して、描写も混乱してたかなぁ、というか。
描写は、相変わらず()での補足が多いなぁ、と。
文章のテンポはあまりよくないように思える。
あと、今回合間合間に地図が出てきてたんですが、それが見にくい。
何が何やらよくわからない感じでしたねー。
まぁ、それぞれ、戦闘シーンが合って面白いは面白いので、楽しんだんですがね。