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「俺もリーナも『今の立場』に置かれるにあたり、事実上、選択肢がなかった。一高生になったのは俺がもぎとった『選択』と言えないこともないが、リーナには多分、そんな些細な選択肢すら無かったと思う」
(略)
「俺はいずれ、与えられていない選択肢を作り出し選び取る。割り当てられた『役』を捨てて、与えられた舞台から飛び出す。もしリーナが同じことを望むなら、同類の誼で力になってやろうと思ったんだが……」

三巻にわたった来訪者編も無事に完結。
リーナを含むUSNAの問題とピクシーの問題。
関わりのある二つの事柄が同時に進行していたわけですが。
スターズ総隊長という仕事は確かにリーナに向いていないよなぁ、という感じがしてならないですね。

「スターズ総隊長」っていう仮面をつけて行動する分には、いいんでしょうけど。達也たちが自分なりの目的とかを持っているのを見ると、ちょっとリーナは盲目過ぎる感じがあるかなぁ。
最後、ピクシーと戦うときも、役目を果たすだけと言って、引っ掻き回してますし。
まーそれは、エリカも自分の哲学にのっとって戦いに臨んでいたから同じようなものか。
しかし達也の友人たちは、こうしてみると恐ろしい戦力を持っていますよね……

ここにきてエリカが達也たちの事情に踏み込んできましたね。
まーアレは踏み込んだというか、地雷踏んで巻き込まれた、みたいな感じですが。
しかし、キャラが多くなってきて、思惑もあちこちで絡んできて、これからの展開が読めません。

達也たちは本当に「実は秘密隠す気ねーだろ」みたいな結果を招きまくってるといいますか。
トラブルの神に愛されているんだろうなぁ、という感じ。
描写があちこちくどいのには、ここまで読んで来たらいい加減慣れてきましたねぇ。

魔法科高校の劣等生 (11) 来訪者編(下) (電撃文庫)
佐島勤
アスキー・メディアワークス
2013-08-10