
「うん。きっとアンタだって頑張ってきたんでしょう。私だって努力してるわ。でも、あの人たちの方が強いってことは、あの人たちの方が頑張ったってことじゃないの?」
「…………」
「才能は否定しないよ? 私だって自分の力は大部分、才能のお蔭だって思ってるからね」
「…………」
「でも、アンタがショックを受けたような『強さ』は……きっと才能とは別のところから生まれるんじゃないの?」
2学年の部スタート。
今回は、新入生たちが入ってくる話ですねー。
表紙の二人は七草の双子、前生徒会長、真由美の妹ですね。
チョコレート作っているときとか、たまに出てきてましたけど、ついに本編にしっかり登場。
新入生が入ってくるだけではなく、状況もいろいろ変わっています。
達也が実績を上げすぎて、補欠扱いしてると損だと思われたので、新しく『魔法工学科』が二年次から設置されることとなった。
一科生から、工学科に移った生徒もいたため、穴埋めとして二科生のなかから一科生になった者もいる。レギュラーの中では幹比古がそうですねー。
一方で、学年総代は七宝という師補十八家の一つの長男が獲得。
七草の双子と僅差だったらしいですけども。
しかしこの学年総代、十師族だとか、いろいろなものに噛みつく性分なようで。
色々と現状に満足していないから、手を打っている野心的な人物ですが、どうにも甘い。
水波には「身の程を弁えぬ愚か者」、「狂犬」とか称されてますけど、まさしくそんな感じで、手当たり次第に噛みついて行っている。
その上で、試合に負けたり、先輩方に敵わなくて悔しがったりと、すごく咬ませ犬感がして……
まぁ、七草の双子も十師族の一員としては、いろいろと甘い部分があるよなぁ。
うっかり魔法発動して姉から説教受けたりしてますし。
こうしてみると横浜騒乱の時に、戦いに臨んだ一条はそこそこ傑物ではあったのか。実戦経験があったとはいえ、家の名に恥じない行動をとろうとしていたわけですし。
姉がいたりするから、気が緩んでるのかなぁ、とか思う部分もあったり。
双子と七宝以外にもちらほらと新キャラが出てきて、ここからさらにキャラが増えていくのかぁ、と少し思いましたけど。
そうした新キャラたちの様子に焦点が移っていて、あまり大きくは進まなかった感じがしますね。
達也がちょっと派手なデモンストレーションをしたりと、彼の目的としては少しずつ進展している様子はありますけど。