「シリル様の考えを追いかけようとは思いません。ただ、待つことにしたんです。待っていれば、あれでシリル様は、ちゃんと帰ってきてくださいますから」
(略)
「……ならば我らは、ようやくあれに帰る場所ができたことを、純粋に喜べばいいのだな」
なろうの書籍化作品、完結巻。
元々WEBにおいても、今回で描かれているところまででジゼルとシリルの話は終わっているので、2巻でまとめた上に連続刊行という形は結構判りやすかったと思います。
気に入っている作品がこうして書籍化するのはうれしいものがあります。
まぁ、書籍化で更新リズムがずれたり、止まってしまう場合もあったり、売り上げ的に刊行止まってしまったりと中々難しい部分も多いようですが。
閑話休題。
本編に関しては、実家に帰ってきたジゼルにシリルがプロポーズして。
そこから一気に結婚の儀式まで駆け足で進んでいくんだから、行動力がすごいといいますか。
結界の管理者であるシリルが城から離れられる期間が短い、という事情だとか色々加味した結果ではあるんですが。
その予定に振り回された周囲の人々は大変だったろうなぁ。
今回一番苦労したのはシリルの父親の宰相でしょうが。
息子に振り回され、ようやく帰ってきたと思ったら夫人に色々と聞かれるわけですし。
誰か胃薬を持っていってあげるといいんじゃないかな……
結婚の儀式を行う時に神から想定外の祝福があったりとちょっとしたハプニングもありましたが、最終的にまとまるところにまとまりました。
めでたしめでたし、といったところでしょうか。