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(逃げてはいけない。引き返してはいけない。……なら、いい加減、前に進もう。これは決別だ。弱い自分との)

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この日、リオはかつての無力さを、悔しさを、決意へと変えた。

 

精霊の民たちと別れを告げて、父母の故郷であるヤグモ地方へとたどり着いたリオ。

精霊術を学び、飛行を可能とした彼にとっては、常人が長い年月をかけて旅する険しい道のりも関係なし。

……おまけに精霊の民たちから色々貰っているから、リオはスペック的にも装備的にもこの世界でトップクラスになってるように感じます。

今回名の知れた武人と手合せしてますが、危なげなく勝ってましたし。

 

WEB版からの改訂もそこそこありますね。

コモモとの絡みが増えていたり、ゴウキたちのやり取りが増えていたり。

リオとゴウキの手合せにしても、流れが結構変わっていたようです。

……リオの申し出を受けて、大人しく引いた時点で予想はしていましたが。……間違いなくあの人達勝手についてくる気だよなぁ。

 

父母がこの地方の出身という事だけは知っていても、生まれた国や村の名前も知らず。

手あたり次第に聞いて回っていたところ、何やら事情を知っていそうな相手を見つけることができて。

ただ勝手に教えられることでもない、としばしその村への滞在を勧められることに。

スペック高いリオは、女子には人気で同年代の男子はそれがちょっと面白くないようですが。

 

けれど、精霊の里とはまた違った形で彼が安らげる場所ができたなら良かった……と思っていたところに彼のトラウマを刺激する事件起こすバカがいるんだからなぁ。

流石に今回はレイスの暗躍はありませんでしたが。リオにちょっかい出してない分、向こうで好き勝手暗躍してるでしょうし、戻ってからが心配にはなりますね。

あとがきでも書かれていましたが、構成としてはここまでがプロローグという壮大さのようで。何とも不穏な事態になっていくんですが、さて書籍版だとこれからどうなりますかねぇ。