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「おまえは、望めば楽園の主にもなれるだろう」

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「だが、七番目だけは、おまえのものにならない」

 

つい先日まで服屋で若旦那をしていたルドヴィーク。

しかし、彼は今なぜか国王として戴冠式を行い、他国の姫を迎えることになっていて。

悪性の病によって王族が次々と倒れ、前王の隠し子であった彼を祭り上げるしかなくなってしまうほど切羽詰まっているようで。

それを思えば、即位三日後に結婚話を側近から持ち出されるのも納得はできます。

 

元々服屋として生きてきた彼に、それを飲み込んで上手くやれって言うのは中々の難問ですがね。

そうして迎えられた王妃が、氷のように冷たく、初対面でキモイなんて言ってくるような相手だったらなおさら心が痛むでしょう。

ぽっと出の隠し子が王となって……という事情も考えれば対応が冷たくても仕方ないか、と思いきや、彼女の秘密が明らかになるとこう肩から力が抜けました。

 

庶民の血を引くルドヴィークが王になる事には色々と問題やら課題もあったでしょうが。

そのあたりの話はメインではなく、女性陣に振り回される彼の姿を見て微笑ましく見守るような感じでしょうか。

帯にも「ファンタジーハーレム(予定)コメディ」ってありますし。

気遣いが出来る王様を慕う女騎士なんかもいるようですし、とりあえず王様稼業も何とかできるんじゃないか、とは思えますが。彼の恋路のゴールは果てしなく遠いな……