「デイルはしあわせ?」
「……ああ。ラティナが幸せでいてくれるなら、俺は凄く幸せなんだよ」
(略)
自分が自分らしく在ることを支えてくれているのは、この小さな彼女だ。
何時の間にか、かけがえのない大切な存在になっていたこの子だ。
デイルが里帰りすることになり、一緒に旅に出ることにしたラティナ。
幼いまま里を負われてデイルに保護されたので、彼女の世界ってそんなに広くないんですよね。
だから、見るものの多くが新鮮で。
デイルと一緒の旅という事もあり張り切っているラティナが本当に可愛い。
ケニス達に仕込まれていたこともあり、道中の料理がグレードアップしたりと、幼いながらに有能です。
今からこれなら、将来本当引く手あまたの美人さんになりそう。角の問題とか、種族の問題とかもありますが。現時点でこんなに可愛いんだから、もうそれでいいんじゃないかな……
立ち寄った街で出会った、魔人族からあまり知られていない風習などを学んだり。
獣人族という、ラティナの記憶にない種族と交流して。
そして、デイルの故郷で彼の親族と出会い。
多くのことを吸収して、成長してく速度には驚きますねぇ。
デイルの故郷も、結構変わった風習があるようで。
加護もちが生まれやすく、特殊技能があるため、国からは重視されている。
けれど、彼らが暮らしている領主からは良くは思われていない。
そこを乗り切るために色々やったりはしているようです。土地に固執する一族でもないので、最悪一族丸ごと他所へ逃げるって言う手段も取れるとかで。
扱いにくそうな集団ですよねぇ。そんな中でデイルは、外に出て戦う役割を担っているんだとか。
最も、能力はあるけれど優しい性根なので、戦いの中で大分荒んでいる時期もあったとか。
家族からは心配されていたみたい。
ラティナは、デイルと出会ったことで多くをしり、彼を慕っていますが。そうして彼女が頼ってくれるから、デイルは自分を強く持てるようになった面もあるとか。
中々いい関係を気付けているってことですよね。
まぁ、全体通してラティナの成長とかが見えて可愛い話だった。この作品は最後にはそこに行きつく気がする……