「まさか、……撃たせて、加速させた……!?」
「ご名答だ……!」
こいつは由緒正しい変態だ、とハンターは思った。
初速が必要だからと言って、仲間に撃たせる馬鹿が何処にいる。目の前だよ。
川上稔流、魔法少女の物語。
「黒の魔女」という恐怖に支配された世界。
かつて人類はその魔女を封じることに成功した……けれど、十年に一度封印は緩み、その度に魔女を打倒しようとして失敗。
再封印を繰り返すばかりだった。そんな中、「十年」が終わろうとしてるタイミングで、魔女たちを鍛える学校に転入生が。
……最もこの転入生、学校に辿り着くより前に騒動に巻き込まれたり、テンション上げてバトル始めたりとかなり自由なんですがね。
各務鏡。異世界より来たと語る彼女には彼女なりに「黒の魔女」と戦う理由と目的があって。その為に、この世界に来た。
最もこの世界に生きる魔女たちにも、それぞれ背負っているものが当然存在して。
十年前の戦いで喪ったモノと残されたもの。
譲れないからこそぶつかる事もある……というか、戦闘時にテンション上げる事が必要だからか、血の気多くないか高ランク魔女……
ただ、敵は共通だから手を取り合える部分もあるのは良かったなぁ。