「おれとしてはこの幸運に感謝してるよ。今度こそ、失敗の償いができる。今度こそ、彼女を幸せにしてみせる。この手でつかめるなにもかもを摑んでみせる。文句なしに勝って見せる。だから……おまえたちは、ここで消えろ」
最終巻らしいですよー。やはり打ち切りコースでしょうか。
ダンジョン深部へ進んでいった春奈や冬音の姉のチームはついに本体登場することなく、愉快なホムンクルスだけで終わりましたしね……
前回、意味深な引きで終わっただけに期待していたんですけど。
淡々と話が進んでいって。敵側の切り札ともいう相手を響が、事前に準備をしていたとはいえ、四体同時に倒したりとかなり展開を巻いた感じですねぇ。
そして、最終巻になっても結局響の前世「白き賢者」は、ネタ扱いでした。
真実だと知ってるのって結局、「白き賢者」を知っているナイルナーシャの関係者ぐらいしかいないわけで。
まぁ、実際問題いきなり力に目覚めて「前世の知識が」とか言われたら胡散臭いのもわかりますがねぇ。
最終巻という事もあり、行動の範囲がいきなり広がってましたね。
自分の身代りとしてホムンクルスをつくり、響は単身海外のダンジョンに潜入したりしてましたし。
敵の動きも加速して、不完全ながらも異界神を目覚めさせて。
ただ、結局のところ響が一強過ぎて。知識を浸透させて、全体の底上げを図っていたように、色々積み重ねている最中だっただけに、最後までたどり着けなかったのは残念。
この巻で、ちょっと予想外のイベントなんかもありましたねぇ。予想以上に彼女が重要なキャラだった……
もうちょっと巻数重ねられれば、他のキャラの強化もいい感じに進んでいったと思うんですが。惜しいなぁ。