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「一言望めば 駆除屋の剣は今だけお前のものになる」

(略)

「私の願いを叶えてくれるなら 私のそのあとはあなたの自由にしていいわ」

 

E05での戦闘も激化して。

07に忍び込んだキドウ、連れ来られたイリもそれぞれの覚悟を決めて行動する。

いやぁ、格好いいですね皆。

最初の方に在るマリオの「もう帰ってこないんですって」と言った後の「けど私は待ってるって言ったから死んでもここを退かないのよ」というのがもう。

商区長も、戦いにおいては役に立たなくても、長として命を使う覚悟があるって言うのは凄まじい。

 

フランツが追い求めていたもの。アドハムが掲げていた理想。

蟲によって追い詰められたこの世界で、「選別」をしたくなる気持ちは分からないではないですけど。

そんな世界だったら。キドウの養父や、優しい軍人には出会えなかった。

それを思うとどうしたって賛同はしかねます。けど、実際に戦っている軍人たちとしては違う想いもあるのでしょう。

フランツの策によって、制御が失われた虫籠。その中であっても、理想を掲げる彼らの主の命令に従う覚悟を示したのは敵ながらあっぱれ。

 

女王の娘として覚醒したイリが、これまでとは違った顔を見せてますが。

キドウとのやり取りはテンポよく進んで、これはこれでいいコンビなような。

そして極東の駆除屋が戦い続けて。戦力差があり、地の利は敵にあり、それで負傷こそしますが倒されることなく戦い続けるって言うんだから、さすがというかなんというか。

本編は、イリと別行動を始めたキドウが、アハトと対面したところで引き。

この後の戦いがまたいいんだよなぁ。最終巻が今から楽しみです。

 

短編は2話収録。一つは幼少期のイリとアハト。

少年が読み聞かせていた絵本の話。「人魚姫」を読む彼の心中が物悲しいというか。

そしてもう一つは、学舎へ行くことになるリジ―へ贈り物をしたいという西区の少年たちの願いとその顛末。

カシムが居なくなり……その代わりに助けてくれたのは「カシムを討った駆除屋」だった、って言うのが。キドウの不器用な優しさがいい味出してました。

 

巻末のネタは、マジカルカーラ。

……あんた、ここまで出張ってくるのか……!

WEB版のオマケでは大変笑わせてもらいましたが、今回もわずか2ページながら圧倒的な存在感があったというか。