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「味方としての『彼女』への信頼より、敵としてのイクタ・ソロークへの警戒がこの状況下で勝った。加えて、その認識が正しかったことまで結果が証明してしまって――」

言葉を続けながら、彼は無意識に両のこぶしをきつく握りしめ――飲み込みかねたように悪態をついた。

「――Hazgaze(ふざけやがって)!」

 

あぁ、彼が帰ってきた。

もうこの巻の感想はこれに尽きてもいいぐらいです。

炎髪の彼女が消えてから。騎士団の形が崩れてから、残された者たちはそれぞれ何とか戦い抜いてきたわけですが……

 

ハロの暗躍がなかろうとも、元々下り坂の途上にあった帝国は崩壊していた可能性の方が高く見える。

皇帝と騎士団の温度差からもそれが伺えましたが……イクタが戻ってきたことで、これまで溜まっていた鬱憤を見事晴らしてくれた。

 

不眠の輝将に追いやられていた状況から見事持ち直し。

ハロの問題に向き合い、答えを出した。

多少甘い解決になったとみることもできますが……まぁ、主人公復活回だし、これぐらいいい目を見てもいいんじゃなかろうか。

狐が未だに残っていたり、問題が解決したわけではありませんが。復活したイクタが元帥に任命されたことで、色々と状況も変わってきそうな予感がします。

 

帝国は崖っぷちだし、キオカも別に理想郷ってわけではないんですよねぇ。

パトレンシーナや輝将の扱い方からしても、執政官は大分食わせ者ですし。

これで北方の教会の猊下が只人のはずもないし、あちらは三国会談を計画してるみたいで色々と動くかなぁ。

帝国に残っていた「アナライの弟子」が文官として登用される運びとなったけど……イクタはまた随分個性的なの連れてきたな。

劇薬という事ですし、上手く狐を捌いてくれるといいんだけどなぁ。あの狐毒呑んでも平然としてそうだから怖いよなぁ……