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「物事は全て観察から始まる」

 

時は西暦2049年。

正体不明の敵アンノウンの襲撃を受けた人類は、それでも生き残っていた。

子供たちが、独自の能力に目覚め戦う力を得たことによって。

クオリディア・コードと題したこのシリーズは、複数の作家による同じ世界観を描く物語。

橘公司の担当は、神奈川にある防衛都市。

 

主人公たちは四課という、表に出せない裏仕事を担当する部署に属していて。

新たに与えられた任務が、神奈川の序列一位である少女を暗殺すること。

けれど、伊達に一位を名乗っていないというか、彼女はかなり強力な力を持っていて。

暗殺者の方も、大体の相手だったら殺せそうな力持ってるんですが、勘で避けるからな……

 

人間である以上、どこかに隙があるはずだとそれを探そうとするんですが……

情報取得のための手段が、覗き・盗撮・ストーカー・住居侵入と犯罪のオンパレードでギリギリどころか普通にアウトな感じがしますね。

言い訳の余地はない。

 

でも、暗殺しようとしているんだから、そのための手段を選ばないというのは間違っていない。確かにシノはプロフェッショナルですよね。

問題はこの都市に変態が多すぎたところでしょうか。

どの手段をとっても、より精通している者が現れて茶々入れてくる時点で色々とおかしい。

なんでゴミ漁りしながら意気投合してる感じ出してるんだよ……

 

闇の世界で生きる者と、表舞台で輝いている相手と対比が上手くできていて。

凄く格好良く描くことも不可能じゃないこの状況で、凄まじく残念で笑える世界を作り出すあたりはさすがです。