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「ほぉ……言うじゃないか。ならあんたの思う剣の本質とはなんだい?」

「それは……その人自身の経験に裏付けられた、信念です」

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「その人が剣と向かい続けることで、己が内に育むものです」

 

チーム戦のフェスタで優勝したチーム・エンフィールド。

タッグマッチでも優勝した綾斗とユリスは、次の個人戦で優勝を飾ればかつて一人しかなしえなかったグランドスラムを達成できるという事で注目の的のようです。

最も、綾斗は優勝者の権限で姉の行方と、目覚めさせる手法の二つに目途がついているので今回は参加を見送る予定のようで。

綺凛も将来を見据えて参加しない方針とのことで、冬季休業にそれぞれ実家に帰る事に。

 

ユリスや紗夜は個人戦の方も参加する予定で準備に余念がないですけどね。

それぞれ別口で帰省する予定だった二人ですが、綾斗は後輩の悩みを察して実家に招き。

剣士として達人の域にある、自分の父親と立ち会う機会を設けています。

彼自身は、そうして他の人の力になったり、悩みを察したりするのが上手いようですが……父と息子としてはどうにも仲が良くないようで。

お互い嫌ってるわけではないけど、上手く言葉を交わせずすれ違ってる感じ。

 

その様子を見た綺凛が気にして、今度は自分の家に招いたりしてましたが。

……学園に残った面々からすれば、ばらばらに行動してるはずだったのに何をしているんだ、って話ですよねぇ。

綺凛も迷いを振り切って、とりあえず立ち位置を決めたようですし。綾斗に対する心情も定まったみたいです。

 

綾斗の方も悩みながら、ついに姉を目覚めさせることに成功して。

……彼女自身が結構この都市の暗部に踏み込んでいる感じ在りますし、目覚めた彼女が何を語ってくれるのかが今から楽しみでもあり、怖くもある。

金枝篇同盟は結構色々と動き回ってるみたいですしねぇ。次に何をしでかしてくるのか怖い面がありますな。

 

学戦都市アスタリスク 11. 刃心切磋 (MF文庫J)
三屋咲ゆう
KADOKAWA/メディアファクトリー
2016-08-25