「これが我々です。我々は余りに愚かなのです」
(略)
「どうしようもなく愚かな人類をお救いください、ドク」
サイハテの救世主の完結巻。
壊れてしまった天才の、最後の戦い。
論文が盗まれ、それが争いの火種となり、どうしようもなくなって天才の助けを求める。
いやはや、本当に天才の論文やそのファンが悪いのではなく、人間の欲深さこそが一番恐ろしいという話ではなかろうか。
助手が「ファン」であることを疑ってなかったので、最後の会話には驚きも何もなかったですけど。
てっきりこの人が最後暴れまわって倒されることになると思っていたので、そこだけは拍子抜けかなぁ。
ドクが途中で告白じみた真似をしてますが、そこに至るまでの流れがよくわからず惜しいとは思いました。
今回の災害は、金属くらいのワーム……あるいは「グリゴリ」。
巨大で、鉱物を食らう蟲というのは分かりやすく驚異的で、それに対抗するために国1つに壊滅的なダメージを与えるというのが恐ろしいな……
ガラクタなりに奮闘して元天才は手を打っていましたが……シリーズをまとめる都合もあってか、1・2巻ほど面白さが足りなかった感じがして残念でならない。