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「家族とは、呪いだ。呪いの詰まった、出られない箱なのです」

 

積読消化マラソン中。

メディアワークス文庫の方に移っているというのに、未だに電撃文庫版積んでるとは……とっとと消化しちゃわないとなぁ。スペースとって仕方ないし。

 

閑話休題。

同級生の友人、日高護の祖母の葬儀に参列した現人。

そこで彼は「オミコサマ」という七谷に根付く祈祷師が、遺族に「箱」を返してほしいと願う場面に居合わせて。

 

護は現人の持つ夢人に対する怒りを零せる、数少ない理解者で。

だからこそ、何かトラブルに発展しそうなら力になりたいと思っているようですが。

今回は護の方に事情があり、現人に悩みを語ることが出来ず。

 

葬儀に参加せず現人の怒りを買っていた夢人は、その一連の流れを聞いて「箱」そのものと現人の友人の家系にも興味を持ちはじめ。

「憑物筋」の一種ではないのか、と。

そうして調査に動いていくわけですが……いやぁ、本当に的確にいやがらせムーブをしているというか。

「己の事が嫌いな人間が大好き」という彼のポリシーを徹頭徹尾貫いてるなぁ、という感じがして、好感は持てないけどそのブレのなさは凄いと思います。

 

日高の祖母が諸悪の根源だよなぁ、というか。

本当にその身を外法と化す執念が恐ろしすぎて。

結局今回の話はそうした妄執に振り回されて終わった、という話でしょうか。

オミコサマの卵こと犬伏も、彼女なりに大変な事情っがあるようですし。

今後の活躍に期待……というか現人と一緒に夢人に振り回され続けるような気がしてならない。

ノロワレ 弐 外法箱 (電撃文庫)
甲田学人
アスキー・メディアワークス
2013-05-10