![]()
「わかった、結婚する」
出逢って十数分。浪漫も風情も情緒もない無味乾燥なプロポーズはこうして受諾される。
(略)
「それでは……我が家にご案内しよう、我が花嫁」
何かと不幸に見舞われる体質の野崎芹。
ついには住居が火災に見舞われ、家なき子に。築年数が長く、ボロかったため家賃が安かった。
この機に建て替えて、その場合は優先的に部屋を貸してくれる……と大家さんは言ってくれたが、直近でバイトも首になり、経済的に見通しが立たず断念。
公園で黄昏ていた彼女は、通りすがりの陰陽師に唆されて、その手を取ることに。
いやまぁ、唆されてってのは語弊ありますけど。ちゃんと交渉して、条件に納得した上で契約しているわけですし。
……まぁ、相手が陰陽師だと明かしていなかったのは確かなので、ちょっと騙されていたのは確かですけどね。
それでもメリット・デメリットを計算して受け入れる辺り芹もいい根性してます。
ビジネスライクなスタートを切った二人の関係ですが、これが中々いい感じにはまっていて。
会話の調子なんかもそうですし、読んでいて楽しい二人ですね。
陰陽師と言うだけあって式神を連れているんですが、彼ら彼女らもまた個性があっていいです。可愛い。
芹の夫となった北御門皇臥。
彼は本来家を継ぐ予定のなかった次男で、才能が偏っているとか。
特にお祓いなんかは苦手ジャンルとかで。……家を絶やすわけにもいかず当主をやっているというけど、それは大変だろうなぁ、という感じですが。
今回は何とか、呪詛系の依頼を解決できましたし、手札も増えましたが、いつもこう上手くいくとは限らないだろうし、先行きはちょっと不安。
ただ、この夫婦の関係は好みだったので、次にも期待。