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スアロー ……つまり、あなたはひとつの事柄にこだわる人なのですね? 僕にはその、ひとつの事柄にこだわるという考えが、どうしても持てないんだ。
婁 なるほど……。
スアロー 初めて会った時から、あなたがそういう人間であることはなんとなくわかっていた。だから興味があったんだ。もしからしたら、あなたを見ることで僕にもそういう感情が学習できるのではないかと。だが……。
婁 いや、その期待が裏切られることはないでしょう。約束というか予言というか、一つだけ断言しておきます。……いずれあなたも、この気持ちを思い知ることでしょう。


FMの「やばい!(中略)・・・・・・このセッションはどこに行くんだ(笑)」の下りが面白かったです。
PLたちの思惑がFMの思惑を超えて、波乱を巻き起こしていく感じがいいですね。
あちこちで、それぞれの気持ちを研いでいるようで、これからの絡みが恐ろしくてしょうがない。
巻末の新聞とか、QRコードとか、単なる書籍で収まらない工夫がされてるのがWEBで知っていても、楽しめるところかと。
初版乱丁でちょっとばたついてたようですが、面白さに変わりはなし。

ちょっと前回から時間が経過したという事で、今回はキャラクターたちが成長してたりもします。
岩巨人の戦闘の結果、腕を失った婁は禍グラバの手配で義腕を得てますし、エイハは新しい特技で二十キロ先まで見られるように。正確にはつながれているヴァルが見られるようになったんですが、エイハも知覚共有できるから間違ってはいない。

正直初めてタイトルを見た時には、婁さんすでに恋する怪人でぶっ飛んでいるのに、これ以上妖剣が乱舞する余地あるの? とか思ったんですが……
婁が本気で暗殺に臨んだ姿が、おっかないけど、格好いいわ……途中のイラストが、すごかった……

革命軍の王としての覚悟を決めた忌ブキ。
ただ、一方でエイハとの関係については悩みが尽きないようで。
禍グラバに相談して、スアローにアドバイスをもらって。
この二人の関係もどんどん進んでいっているというか、強固なものになっているよなぁと思います。

スアローが巨人との戦闘中に行った行為によって、島にはまた違う災厄が発生しています
火山が噴火したり、島の中心部の魔素流がドナティア有利に傾いたり。
うっかりもう一本落としていたら、もうドナティアこの島取れたんじゃないかってぐらいの範囲が汚染されてましたね・・・

婁の行動により、これまでかろうじてチームの体裁を成していた、調査隊は、決裂。
禍グラバも同行はしているけど、決して参加者ではないと明言。
スアローがリーダーとしてふるまうことになりますが、残っているのって、黒竜騎士と不死商人と革命軍の王とその剣なわけで。まぁ、既に道分かたれた暗殺者もそうですが・・・これだけ集まって分裂しないわけがない、という感じで。
シュカで行われる、親善会議。荒れる予感しか、しませんね。