「ジゼルだけが、私を人に戻してくれる。それを求めて、何が悪い!」
なろう連載の作品。完結済みです。
バゼーヌ公爵邸の離れ、そこに住む三男のシリルは魔法技師だった。
魔術を発動する道具を作る。ただ、たまにその道具が暴発して、ベッドに防壁が張られて侍女がも近づけなくなったり、その辺にランダムで空間転移するというなんとも迷惑な状態に。
ジゼルは、この屋敷で侍女として働き、そのシリルの目覚めに際してハプニングが発生しないか見張り番をしていた。
まぁ、最終的にはこの二人の恋模様に発展していくわけですが。
悪い意味ではなく、優しい世界ではあるかなと思いました。
主人公サイドのキャラクターたちはみんな、好感のもてる気持ちのいい人物ですし。
ただ高位の貴族とか、王族だったらもう少し黒さがあってもいいんじゃないかなぁ、と思ったのも事実。
色々と都合よく進む部分が多いとは思いましたが、事件が起きてもそこまで危険には至らないので、安心して読めます。
ジゼルは辺境の下級騎士を父に持ち、貴族の因縁に巻き込まれて、公爵家で匿われているんですよね。
ただ、何もすることが無いと申し訳ないから侍女として見張り番をしている、と。
シリルはシリルで、寝ぼけて転移するのには理由があって、話が進めば落ち着きます。
まぁ、朝は魔法使いにとって魔法が使いにくい時間とのことで必然的に夜型の人間になり、寝起きはよくないんですけど。
上級貴族以外にも開かれた王妃主催の舞踏会。
そこでジゼルは長い付き合いとなる友人と巡り合い、面倒事に巻き込まれ、公爵家で保護される。
友人も別の問題に遭遇。まぁ、こっちは目出度い話ですけど。
そうやって色々とつながって、問題を処理したりしていく、話。
裏でこそこそやっている奴もいますけど、王家とか魔法使いとか権力と戦力が大体主人公の味方なので、そこまで大事にはならない。
というか、武力で迫られても問題なく対処できるんですよねぇ。
シリルなんか特にいろいろぶっ飛んでるから。
あとは、神様が結構軽いというか。
気に入ったからってそんな贔屓していいのか。それが許されるのが神様か。
ゆるいし、時々一回の発言がやたら長くなる部分が引っかかりますが・・・
嫌いじゃないです。キャラとしては結構気に入っているのもいますし、番外編のジゼルの妹のエピソードとかもいい感じで恋してて楽しめましたよ。