「この世界でも、魔力が活性化した以上は、これからはどんどん魔法を使える人間が増えていく。文明的に魔法が必要だとか不必要だとかはかんけいなく、これからこの時代は、魔法というものを理解し、正しく使えるよう教育するのは重要だと思うんだが」
異界と接続する事で、魔法を使える人間が生まれるようになった世界。
魔法後進国である日本に生まれた黒陽練は、超一流の魔法使いになれると期待された神童…だった。
魔法の本場ブリタニアの姫を救った代償に、その才能をほとんど失い、魔法学院に通う事も出来なくなった。
それでも練は独学で勉強を続け、少ない魔力でも戦える技術を編み出していて。
才能を失ってから時が流れ……魔法技術学園高等部への入学が許可されることに。
そこで出来損ないが今更何をしに来た、と絡まれたりしてましたが。
練が編み出した技術が、才能に溺れた自称エリートな生徒くらいは蹴散らせるくらいのモノで。
絡んできた方にも問題があったとは思いますが。練の方も割と口が悪いからなぁ。
自分の知識欲が満たせればいい、みたいな部分があるから、トラブルの元になるのはある意味必然で。
才能を失ったはずの元神童が入学するってだけでもニュースなのに、練が過去に助けたお姫様が、あの時の恩を返さんと「娶られに来た」とか言い始めて傍に寄るものだから、注目の的ですよね……
練自身にも魔術の才能はあるみたいですが、さらに彼の中にはなぜか優れた魔法技術を持った初代ブリタニアの王の魂が同居していて。
彼に色々と教えてもらったりしては居たようですけれど。
……なんというか、盛りすぎな感じは否めない。