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「ぼくは、ぼくたちが一緒に居る意味はないとは思わない」
(略)
「ただ、効果的ではなくなってると思う。確かに、小佐内さんの意見には一理あるみたいだ」
夏休みに入り、互恵関係を続けている小鳩くんと小佐内さん。
初日に、お菓子屋さんの分布を記した地図を小佐内さんが持ってきて。
「小佐内スイーツセレクション・夏」。ベスト10だけではなく、選外ながら注目店をランクA~Bでリストアップしている渾身のデータ。
第一章「シャルロットだけはぼくのもの」は、小鳩君が小佐内さんと二人きりだったから、つい知恵試しをしようとして……あえなく失敗。
その代価として、あまり乗り気ではなかったスイーツセレクション制覇に付き合わされることに。
夏休みにまで積極的に交流する理由はない……はずなのに、何度も顔を合わせている。簡単な謎かけを出されることもある。
小佐内ゆきという人物は、果たして無意味に無目的にこんなことをするだろうか、と小鳩君の中で疑惑の念がどんどん膨れ上がって。
「何かを企んでる」という推測を立てていましたが。
実際、彼女は彼女の本質に従ってある行動をしていて。なるほど「狼」と例えられるわけだ、と言いますか。
互恵関係にある二人は……共にあることに安心感を覚えたり、その関係に甘えたりしていて。……けれど、相手の事を知っているから、甘えてしまうから。
二人でいる時に、それぞれの本性がこぼれることもあり……互恵関係の限界を見た二人は、別々の道を進むことに。
頭の回転は速い筈なのに、何とも不器用な感じがしてならない。まぁ、これもある意味彼ららしい青春模様なんですかねぇ。
