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「ところで、ナンバー7.最良の嘘ってのは、どんなものだと思う?」

「最良?」

「そう。もっとも優れていて、もっとも強い嘘。そいつは意外に、真実なんじゃないかと俺は思うよ。これだけ嘘であふれた試験だ。本当のことまで嘘に聞こえる。誰もが嘘だと思っている。でも、実は真実だ。そんな言葉が最良なのかもしれない」

 

発売直後に購入してはいたんですけど、感想書けてなかったので。

都内に足伸して、サイン本を無事にゲットできたので満足しております。

 

世界的な大企業ハルウィンが「41日に年収8000万円で超能力者をひとり採用する」という正直ドッキリ企画だろ、みたいな告知を出して。

当然応募してくる「自称・超能力者」は多数いるわけですけれど。審査を経て7人にまで絞り込まれた候補者たち。

 

採用の前日、331日に街中で行われる最終試験に臨むことに。

たった1通の採用通知書。それを試験終了までに、所定の位置で待機している係員に提出する、という簡単なものですが。

まぁ、破格の条件ですし参加者はそれぞれに目的があって、「超能力者」としてこの試験に参加しているわけで。

 

嘘吐きばかりで、騙したり騙されたりして、時に協力したりもしていましたが。

作中には何人か自称ではない「本物の超能力者」も登場して。

その能力は、万能ではなく使い勝手が悪いものもありましたが、中々便利そう……というか超能力者が居るミステリってのが中々新鮮。

トリック偽装し放題だな……とか思いましたけど。タイトルにある通り「嘘」をいかにして扱うか、って部分が肝で。

それぞれにとっての最良を目指す、彼らの試験風景は呼んでいて中々楽しかったです。