「この残念勇者め……っ」
タイトル通り娘――もう娘じゃないけど――の為に、勇者が魔王を倒してしまった後の話なので、壮大なエピローグって感じですねぇ。
ラティナが良かれと思ってした事が、結果として他の魔王による災害を招いてしまったことを反省する話ですとかもありましたが。
最愛の相手を取り戻したデイルが本当に残念勇者の道を邁進していて、もうちょっと次長城、と。
クロイツに無事に戻ったラティナをリタ達が、クロエが勝手な行動をしたことを叱りながらも暖かく出迎えてくれて。
勇者であることを明かす機会を逃し続けていたデイルもそうですが、あの二人はもうちょっと自分で抱え込むってことをやめて、誰かと相談したほうがいいですよね……
まぁここまでの騒ぎを起こした以上、次は無いでしょう。多分。
ラティナの両親の前日譚も描かれていましたが。
「私に関われば、貴方は死することになります。立ち去りなさい」。
予言の巫女であったモヴの幼少期、ラグとの出会い。
始まりの言葉こそ辛辣でしたがそこから交流していき……幸せそうな日々を置くているのが描かれて。
育児の空回りってた部分とか笑える部分もありましたが、それだけにあの幸せな家族がバラバラになってしまったことが悲しくて仕方がない。