「私はここで あなたをぶっとばさないといけないんだ」
チセを蝕む呪い、それを正攻法で解くのは難しく。
エリアスは他の身体に呪いを移そうとしましたが……チセが抵抗して。
カルタフィルスの誘惑に乗り、逃走したわけですけれど。
そもそものトラブルの原因、竜を攫ったのがコイツだからな……
エリアス達の頭を冷やす意味でも、距離を取る必要はあったでしょうけど、目先の危険から逃げたら、さらに厄介な場所だった、という雰囲気。
お互いに呪いを抱えているチセとカルタフィルス。お互いの体の一部を移植し合う事で、二つの呪いによって均衡が保てるのではないか、とか中々に狂った発想ですが。
そこで足を止めない辺りチセも歪んだ部分あるよな……というか、彼女は自分を大事にしなさ過ぎるのが、問題だよなぁ。
そして、ここにきて明かされたチセの過去。
彼女の母と、父と弟の話。両親がそろっていた時は、まだ幸せだった。
チセの母もチセと同じような体質だったようで、色々と悪戯をしでかす輩が周囲をうろついて居て。父が守りを担当していたようですが、何故か彼女たちの前から姿を消して。
それ故に、チセは最後一人になってしまった、と。
カルタフィルスの過去も明らかになっていて、これもまた救いがない感じではありましたが。
チセが彼を止めてくれたのは、まぁ、良かったのかなぁ。
エリアスが、自分のやり方が間違っていたとやり方を見直してくれたり、魔女や、アリスやレンフレッドといったこれまでつながりのある面々が助力に来てくれた場面はシリーズものの醍醐味みたいな感じですねぇ。
最後事件がひと段落した後、師弟がそれぞれの思いをぶつけてる一コマ「だーかーら×2」が笑えた。
その前の出かける時のやり取りも中々愉快でしたけど。一先ず、騒動がひと段落して何よりです。