「君は……予想以上の馬鹿者だ」
「よく言われます」
青色巫女見習いとして神殿に入ることになったマイン。
元々この世界の常識に疎い所があったのに、下町とはまた違う、貴族の常識が混じった神殿の世界で過ごすことになって、穏やかに済むはずもなく。
いやまぁ、そもそも神殿長がアレの時点でなぁ……神官長も煩わしくは思っているようですが、コネとかの問題もあってトップの座に居るとかで。
とりあえず、魔力を扱う青色巫女見習いであること、そして神殿の常識に疎い事から、マインに側仕えがつくことに。
神殿長からの監視役、神官長からの補佐役、そして特別扱いではないと示すために問題児を1人ずつつけられて、3人体制。
まぁ、監視役は仕事する気ないし、問題児は文句ばっかり言うしで側仕えらしい所が最初はないですけどねぇ。
マインの方が主として相応しい態度を取れていないなかったという問題もありましたけど。
それでも上手く状況を活かしてフランやギルとの距離を縮めていくのは流石というか。
なんだかんだ上手く生き延びているよなぁ、という感じがします。
警戒心皆無なので、周囲の胃痛はマッハですけどね! 神官長は本当にお疲れ様です……隠し部屋で密談している時の頭の痛そうな感じが、うん……
職人の子だったルッツが商人見習いになる事には色々と課題が多くて。
親の理解が得られにくい、というのも中々の難題で。こじれかけていた家族間の問題を、マインが横やりを入れて、神官長がとりなしたことで何とか丸く収まってほっとしました。
いや、本当マインは何を言い出すか、やり始めるか予想できん。