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FM(雪蓮)「でも壊れるわ。壊れたらどう思う?」
スアロー 壊れた分だけ、新しいものを作るべきだろう。壊れることだけが続くのはやはりよくない。
FM(雪蓮)「……つまりあなたは、新たに生まれたものを愛し続けるのね」
スアロー その通りだ。僕が子供たちに希望を見るのは、彼らがまだ若いからだ。


恋する怪人、危険すぎる暗殺者である婁と媛が起こした行動によって、更に引っ掻き回されることとなったニル・カムイ。
折しも会談を行うために各国の要人がシュカへと集まろうというところで起きた惨事にそれぞれの国は対応に追われていた。
赤の竜対策のためのチームであったスアローたちも、婁が同行していたという一点で、渦中にいるわけで。
今回は、そんな随分と想定と変わってしまった夜会編です。

FM まさか、このルートに突っ込むとは……(後略)

と、FMが思わず零すレベルで夜会は荒れ、シュカの状態はかなり悪くなった。
禍グラバが、商人としては恐ろしいけれど、戦闘力はいかほどなのかさっぱりわからない。
物資の価格操作で戦争を止めたあたりからして、そもそも戦闘になる前にどうにかするっていう方針のようにも思いますが。

夜会の前に禍グラバは新聞を発行したりしている『連盟』の商人と渡りをつける。
エイハと忌ブキは、奴隷市場でこの島の現実の一部を知る。
想定では、ウルリーカが案内する予定だったそうですが、まぁあのような事態になったわけで。
それぞれの国の思惑とか、個々人の性格から来る対応の違いとか夜会の演出は面白かったですね。
禍グラバと楽紹のやりとりが個人的には笑えた。
でも一番ツボに入ったのでいえば、忌ブキの剣として覚悟を決めたエイハか。
黒玉さん怖い。スアローに「婁がいなくなった瞬間、エイハが婁並みに……! 何、あの殺人鬼、伝染るの!?」とか言われてましたしね。

おたやかならざる雰囲気を漂わせていた夜会。
それをさらに混乱させる、赤の竜の襲撃。
PCたちはここでも、己が信念を貫き、別々の道を行くことになっていくわけで。
ウルリーカがいないこと、婁が調査隊を離れたこと。
禍グラバが黄爛に情報を流したこと。忌ブキが王として決断を下したこと。
スアローの行動と、驚愕のダイス目。

もう、何から語ればいいのか分からないほど、密度の濃い状況。
一つ歯車がずれたらまた違う結末に至っていたかもしれない。
けれど、結果としてあぁなったことがまた凄まじいとしか言えない。
婁の離脱もありましたが、忌ブキの行動によって、決定的に調査隊は分裂しました。
彼らがこれからどんな行動をとっていくのか。序破急の破の終わりとしてはこれ以上ない展開だったんじゃないかと。