「君は本当に危なっかしいね」
(略)
「だから仲間が必要なんだろ?」
忘却社。
12階建てのビルの13回に在る、本当に助けを求めている依頼者だけがたどり着けるという探偵事務所。
一風変わった関係者たちのストーリーなんですが……
こう、面白くなりそうな要素は詰まってるのに、構成がそれを台無しにしている感じ。
プロローグでちょっと先のエピソードを入れて、本編は巻き戻った状態でスタートする、っていうのはよくある手法ですが。
一巻読んでも、一話の状態に辿り着かないって言うのはちょっとなぁ。先の情報が出すぎて、訳が分からないまま終わってしまった感じがあります。
オマケに、そこで色々描かれてしまっているせいで、社長代行を名乗る翼と先代社長との戦いの場面が盛り上がらない事。
火村が色々と忘却してしまって……でも、いつかは1話の時間軸に戻るんだよなぁ、と思うと、シリアス要素が全く息してないというか。
キャラが多すぎだと思うんですよね。
ミリとか一体何のためにいるのかわからないですし。忘却社に居る以上、なにかしら事情はあるんでしょうけど。
総じて、惜しい。