「おっ。今の結構いいな。やけにかっこいい感じの見切り方だ」
「おのれ、ふざけたことを言う!」
「そんなことないさ。かっこよく戦えるってのはとても大切だと僕は思うよ。それだけ『正しい動き』をしてるってことだからね」
梨於奈との婚約話を進めるために、改めて日本を訪れた蓮たち。
八咫烏の神力を使う者として、日本を離れすぎるのはどうなんだ、とお偉方はご立腹。
気に食わないが、その能力は必要なので、機嫌を損ねすぎるのも不味い。
そこで彼女に隔意を持つ青年が、ひとつ懲らしめてやりますよ、と息巻いてましたが、あえなく失敗。
より凶悪な事態を引き起こして、自業自得ってこういう事かな、みたいな。
まぁ、神様絡みの騒ぎが起きた事で、蓮が能力を公然と使う口実も出来て、婚約話がトントン拍子で進みそうなのは何よりです。
神祇院の本部を見学している蓮が、封印の術式がかかった扉に触れて、手がぴりっとしたな? みたいなアトラクション扱いしていて、ちょっと笑ってしまった。
その後、強化した術式も無効化されてて、当代の術師たちは大変だな……とちょっと同情した。その御仁、常識が通じない神殺しだから、早めに諦めた方がいいよ……
ここで力を見せれば神祇院の人達は「忖度」してくれるよねぇ?
と、圧をかける蓮は、護堂とかよりも上に立つことにためらいがないというか、使えるものは何でも使いますなー。
作中に時事ネタ織り込んでいる辺り、作者的にも思う所はあったのでしょうか。
神様との戦いには横やりが入り、新しい権能を得ることはかないませんでしたが。
……次なる神様の戦いに繋がりそうなあたり、権能増えるのそう遠くはない気が。
ジュリオが、クオレ・ディ・レオーネを使ったりと、懐かしい名前も出てきてそこらへんも楽しかったですねー。4巻も予定決まってるようで、今から楽しみです。